特集 日南飫肥杉大作戦 報告
  杉コレクション2009 in日南 入賞作品発表(10点)
 

今年で5回目を迎える杉コレクション。2004年in日向、2005年in宮崎、2007年in都城、2008年in日向と来て、今年2009年は日南での開催となりました。開催地が毎年変わるのは、主催者である宮崎県木材青壮年会連合会(木青連)が地域ごとに持ち回りで担当するためです。

   
  今年のテーマは「堀川運河上向く杉のカタチ ―笑えるデザイン―」。
118点の応募の中から1次審査、2次審査を経て、11月8日の最終プレゼンには10点の実物大が堀川運河に展示されました。2次審査まではコンペ応募者がそれぞれパネルや1/10模型を提出しますが、最終プレゼンで展示する実物大はなんと主催者である木青連が製作します。いわば、様々なバックグラウンドを持つ応募者のアイデアと杉のプロである木青連の方々の「共同作品」です。
   
  ●杉コレクション2009 in日南 スケジュール
 
 
1次審査
2次審査
最終プレゼン
日時
2009年6月11日
2009年8月25日
2009年11月8日@堀川運河
提出物
A3パネル
1/10模型
実物大!
製作者
応募者
応募者
主催者(木青連)
作品数
118作品→30作品
30作品→10作品
10作品の中から数点
 
*募集要項、1次審査、2次審査のレポートは過去の月刊杉のページを参照ください。
  応募要項→月刊杉43号(2009年3月)
一次審査通過作品決定→月刊杉47号(2009年7月)
二次選考会結果発表→月刊杉50号(2009年10月)
  *開催年度によってスケジュール、応募要項等変わりますのでご注意ください。
   
  ●杉コレクション2009 in日南 審査委員
 
審査委員長
 内藤 廣 氏 (建築家)
審査委員
 有馬 孝禮 氏 (宮崎県木材利用技術センター所長)
 南雲 勝志 氏 (デザイナー)
 向井 眞一 氏 (株式会社内田洋行会長)
 吉田 利生 氏 (宮崎県木材青壮年会連合会会長)
 谷口 義幸 氏 (日南市長)
 黒木 由典 氏 (宮崎県環境森林部次長)
 久我 洋一 氏 (日本木青連会長)
特別審査委員
 篠原 修 氏 (土木設計家)
 川上 元美 氏 (デザイナー・川上デザインルーム代表)
   
  ここでは堀川運河に並んだ10点の「共同作品」を紹介するとともに、応募者のつくった1/10模型も合わせて掲載します。応募者のアイデアが自らの手を離れ、木青会をはじめとする色々な方の手をまわって、ようやく完成した作品になる、その軌跡のおもしろさをご覧ください。関係者それぞれの「私の作品だ!」という思いが伝わってきます。
  10点の入賞作品の中からグランプリ1点、優秀賞2点、特別賞1点、市民賞1点(市民による投票によって決定)が選出されました。
  それではどうぞご覧ください。
 
(月刊杉編集部)
   
   
 
   
   
  ★★グランプリ   
  「きになる木」 エントリーNo.0520   
受賞者/文 角野 渉 (神奈川県)
 
  (上)最終プレゼンにて (下左)作者も審査員も来場者も、みんな杉と一体化。杉の香りに包まれます。 (下右上)一体化の状態でインタビューされる審査員の川上先生 (下右下)1/10模型
  私の提案は直径80cmもの丸太が必要なアイデアでしたので、実現は困難だろうなとは予想していました。が、まさか本当に出来上がるとは!担当して頂いた都城木青会ならびに杉コレの底力に脅威すら感じました(笑)ほかの作品もどうやって作ったんだろうという凄い作品ばかりで、杉という木材の可能性を強く感じました。
提案作品では飫肥杉独特の魅力を伝えつつ「笑い」に繋がるデザインとは何か、ということを考えてデザインしました。やんごとなき審査員の方々に抱きついて頂いたときは皆さんの笑いも大きくて、それでも抱きついてる人は飫肥杉の優しい居心地を満喫していただけたようで、そのギャップが大変面白かったので「これは上手くいったな」と。
とても刺激的で楽しいイベントで最後は光栄にも作品をグランプリに選んで頂き、もう感無量です!制作にあたって尽力してくださいました枦木さん、中房さん、ありがとうございました!
   
  ● <かどの・しょう>  首都大学東京 建築都市コース 特任研究員
   
   
 
   
   
  ★優秀賞   
受賞者 ティー・プロダクツ建築設計事務所
  「デコボコ」 エントリーNo.0550  
代表者/文 堀岡明彦 (東京都)
 
  (上/下中)子供にも大人にも大人気! (下左)表彰式にて、受賞のスピーチ (下右)1/10模型
  杉コレクション、前日の懇親会、宮崎やまんかん祭り+油津堀川まつり、全ての雰囲気が素晴らしく、とても楽しい経験をさせて頂きました。ありがとうございました。
今回「杉コレ」に参加させて頂き嬉しかったのは、原寸大の現物を製作して頂いたということはもちろんですが、堀川運河沿いという絶好の場所に設置され、一般の方々に見て触れて頂き、子供から大人まで楽しんで遊んでもらえたという事です。今後はそこで得られた経験や皆様から頂いた言葉を生かしていきたいと考えております。
最終審査のプレゼンテーションではダジャレの一つも出ないくらいガチガチになってしまいましたが、優秀賞という素晴らしい賞まで頂くことができ、製作を担当して頂いた都城木青会の皆様をはじめ、全ての関係者の皆様に深く御礼申し上げます。
また、この先「杉コレ」に限らず様々な形で杉材の活用に関する活動に関わらせて頂ければとも考えております。今後とも何卒よろしくお願い致します。
   
 
*ティー・プロダクツ建築設計事務所さんのHPに杉コレレポートが掲載されています。またイベント会場で子供たちが夢中になって「デコボコ」で遊んでいる様子も動画で見れるようになっていますので、是非ご覧ください。(月刊杉編集部)
  http://www.t-products.net/news/sugi_collection/
   
  ● <ほりおか・あきひこ>  有限会社ティー・プロダクツ建築設計事務所 所属
   
   
 
   
   
  ★優秀賞   
  「杉のかざぐるま」 エントリーNo.0990  
受賞者/文 市原 巧 (東京都)
 
  (上)暑さの残る堀川運河に涼しげな風景と杉の香りを運ぶ「杉のかざぐるま」 (下左)表彰式にて、受賞のスピーチ (下中)繊細なディテール (下右上)来場者も思わず触ってしまう (下右下)1/10模型
  杉コレクションへの参加は、2007年の都城以来2回目になる。今回参加して感じたのは、杉コレらしさがますます濃くなっているということだった。気取らないオープンな雰囲気、実行委員会、審査員、制作者、市民、デザイナーが渾然一体となるお祭り的な楽しさ、杉への熱い情熱とチャレンジ精神、それにダジャレ。参加した誰もが笑顔になっていたのではないだろうか。
杉コレは他のコンペにはない独自性と、杉の良さと可能性を広く知ってもらおうという明確なビジョンがある。だから、展開次第でさらなる発展が期待できる。例えば、ファッションデザイナーなど異業種のクリエイターがもっと参加してくれれば、アイデアの幅が広がり面白くなると思うし、商品化や意外な場所での展示会などニュースバリューを提供できれば知ってもらえる機会が増える。
杉コレはまだコンペという点の状態だが、線になり面になりやがて大きな波になっていく可能性を秘めていると思う。
   
  ● <いちはら・たくみ> アカウントマネジメント アカウントディレクター
JWTジャパン勤務 http://www.jwt.co.jp/
   
   
 
   
   
  ★特別賞   
  「運河上昇レース」 エントリーNo.1040  
受賞者/文 原 尚 (神奈川県)
 
  (上)最終プレゼンにて、進水式!ちゃんと浮かぶのか?ちゃんと進むのか?後に乗っているのが受賞者の原さん。 (下左)無事、きれいな波紋を描き、堀川運河を進みます。ギャラリーからも大歓声。 (下右)1/10模型
  今回初めて参加させて頂き、宮崎を訪れ、海の青さと太陽そして、豊かな緑に大感激。ここで育ったのが飫肥杉、この環境なら良い木が育つ訳だと実感しました。
さて、私の作品は今回のテーマに沿って、「笑いと元気になるための装置」と解釈して運河を利用し皆で盛り上がれる物は何かなと考えました。例えばこの船を何艘か作り毎年恒例にして町内会ごとにレースをする、おどけた感じの操船とそれを応援する観客、双方が一体となり大いに盛り上がる、レースが終わった後はそれぞれのチームが和気あいあいと交流できる。そんな船を作りたい。そんな思いの結果が今回の船です。ムカデ競走の様に二枚の板に鼻緒を付け簡単に乗ることが出来、しかも呼吸はぴったりと合う、運河の上をスイスイと走る姿はカッコイイ、双胴船にすればかなり安定し誰でも乗れると思い設計しました。
審査当日、私が乗り実演をした時の皆さんの反応を見た時、大成功だと感じました。
   
  ● <はら・ひさし>  原尚建築設計事務所 代表
   
   
 
   
   
  ★市民賞   
  「森のおっぱい海へゆく」 エントリーNo.0020  
受賞者/文 有馬晋平 (大分県)
 
  (上)実物大になった「森のおっぱい」。模型からの変化がおもしろい。 (下左)最終プレゼンにて、受賞者の有馬さんとともに、制作者の曽我部さんも語る。 (下中)中には人が入れる。審査委員長の内藤さん。 (下右)1/10模型
 

宮崎県の五ヶ瀬町。「森のおっぱい」はここで生まれた。制作者、曽我部さん夫妻はこの地でログハウス工房をされている。僕が制作の手伝いのため工房を訪れた際には、実現さえ危ぶまれた「森のおっぱい」は見事にその姿を現していた。僕はこの時曽我部さん宅に二泊することになり、ご家族が優しく出迎えてくれた。夜にはご家族と歓談した。おばあちゃんの実家の造り酒屋の話は最高だった。作品が搬出される朝、おじいちゃんはお酒と塩を捲き祝詞をあげてくれた。こうして五ヶ瀬の森を旅立った「森のおっぱい」は日南の海にたどり着き、日南市民の皆さんに市民賞を頂いた。森と海、杉と人が“繋がる”ことをイメージしたこの作品を出展することで、作品作りや運送に関わった人々やその家族、そして日南の人々と繋がることができたことをありがたく思います。
素敵な繋がりを作ってくれた「杉コレクション」と杉の木に感謝を込めて。

   
 
*有馬晋平さんのブログにこの話の詳細が掲載されていますので、こちらもご覧ください。(月刊杉編集部)
  杉コレクション2009
森のおっぱい日南へ行く
森のおっぱいスギコレへ
   
  ● <ありま・しんぺい> 造形作家。大分県在住。
海の見える鎮守の森、柞原神社のふもと白木で制作中。
ブログ「こだまど」 http://sugicodama.blog61.fc2.com/
   
 
   
   
  ★入賞  
  「木ん馬」 エントリーNo.0290  
受賞者/文 長友弘幸 (宮崎県)
 
  (上)作品「木ん馬」 (下左)試乗する審査員 (下中)先導をする作者 (下右上)来場者がベンチとしてくつろいでいる姿も見られました (下右下)1/10模型
 

昨年の杉コレは、私の地元、日向市での開催で、道具をテーマに感謝の斧を製作して、若輩者の私が、思いがけない特別賞をいただき、そのお礼も兼ねて今回も応募させていただきました。
二次審査を通過して、実物大の物を作る事を考えると大変だとも考えましたが、前回の大会でも優れた木工所の技術にも感心させられ、思いのままミニチュアを製作してみました。そのかいもあってか無事通過。
話の流れで、実物大を自分で作る事になってしまい、まず、材料探しに始まり、祖父の代に植えた70年生の杉が山奥にあった、それを、木ん馬のソリの材にあて、枝も椅子の脚材に取り、作業路を現代の木ん馬(林内作業車)で運び出し、材料は揃いました。
何かの間違いか、「堀川運河の上の公園にあるレールに乗せてくれ」と言われ、葉枯らしを待ちながら、考え、戸惑っていたところ、「模型のとおりのキャスターでいい」との連絡があり、安心して、少し、時間の余裕ができた気がしました。10月下旬、日向市の木の芽会の方々より、慰労会に招待も頂き、運送してくれる彼らのために、固定するはずの椅子も、取り外し式にしました。
椅子作りに時間をかけ過ぎて、大会前日まで徹夜が続き、木ん馬の先端に取り付ける木魚の鯉は、やまんかん祭り当日の朝方、完成し、朝4時半に家を出て8時頃、現場で取り付けて、完成。
完成した喜びと、安心からか、日南の懇親会での乾杯は格別なものがありました。作品の作者、製作者との会話に、また日南の友との再会に時間を忘れ、製作の苦労は吹き飛びました。遠くの山林から運ばれ、堀川運河に置かれた「木ん馬」を見て、かって運河が栄えた頃、山から材を運んだ人たちと、杉の心に触れた気がしました。他の作品からもだが、グランプリの作品からは、特に、それ以上のものを感じました。

   
  ● <ながとも・ひろゆき> 
   
   
 
   
   
  ★入賞  

受賞者 チーム・ハカマタ (袴田彩子・袴田昌男)

  「ぐるりん舟」 エントリーNo.0580  
代表者/文 袴田彩子 (静岡県)
 
  (左)子供たちに大人気。審査員の篠原先生も同乗。 (右上)最終プレゼンにて、父と娘のチーム・ハカマタ (右中)大人にも大人気。けっこう激しく遊んでも大丈夫。 (右下)1/10模型
   
  スギコレに出そうと思ったのは、父親と何か共同作業をしたいと思ったからだ。普通に家族として30年ほど過ごしてきたが、これといって共同プロジェクトをしたことはなかった。
父は、家族の中でも一番志向が似ているメンバーだと思っていたが、考えていることを正確に伝えるのはなかなか難しいことだとか、同じ物を見て違う反応をするもんだとか、建築士としての専門性とはこういうものか、ということが体験でき、充実した準備期間だった。
スギコレ現地では、日向の木青会の上杉さん、川添さんはじめ皆さんに、何から何までお世話になりました。ありがとうございました。準備期間に比べて当日はあっという間にスギてしまい、もったいないような、呆然としたような気持ちでした。
来年も、もっと真面目に型破りを目指して、がんばります。
   
  ● <はかまた・キャッシー・さいこ> 
静岡県浜松市在住。
元・内田洋行社員、その後、地元・浜松に戻り、静岡大学のベンチャー会社で働く。若杉組の組員は現役続投中。
最近はくわなどの民具調査の仕事に携わったことから、民具へ開眼。
スギダラ天竜支部 広報宣伝部長
スギ天ブログ http://sugiten.exblog.jp/
絵ブログ http://timeof.exblog.jp
杉ブログ http://sugiten.exblog.jp/
*ちなみに『キャッシー』というニックネームは2005年、「なんかさ〜、『キャッシー』って感じだよね〜」という南雲親分の一言がきっかけ。父は『マッシー』。
   
   
 
   
   
  ★入賞  
  「便器って落ち着くよね」 エントリーNo.0650  
受賞者/文 塩塚宗次郎 (福岡県)
 
  (上)堀川運河にたたずむ杉の「便木」。最終プレゼンの様子。 (下左より)1次審査の時から「便木」一押しだった審査委員長の内藤廣さん、とても姿勢よく笑顔の日南市長、デザイナー川上先生は「考える人」、司会の若杉さん。。。 (下右)1/10模型
  「笑えるデザイン」をテーマに、私は飫肥杉を使って「便木」を作りました。
現物を見て笑ってもらうも良し。また、実際に使用して自分の中にあるストレスを吐き出してもらい、自然と笑ってもらうも良し。外面的にも内面的にも元気になってほしいという願いを込めて作ったのが、この「便木」でした。
杉コレクション2009当日には、たくさんの方が「便木」を見て笑っている姿や、実際に使用している姿を見る事が出来ました。私自身が作った作品で多くの人が楽しんでいる。それを見ていた私の方が、何だか楽しくなったし、とても幸せな気分になりました。
来年3月、私は大学を卒業して社会人になります。何らかの運命で出会えた人々に幸せを与えられるような人間を目指して、日々努力していきたいです。そして、それを教えてくれた杉コレに来年も参加するつもりですですがどうなるか分かりません。(笑)
   
  ● <しおづか・そうじろう>  九州産業大学
   
   
 
   
   
  ★入賞  
受賞者 Drawing notes(山口紗由・平井 充・鈴木暁子)
  「スギなべ」 エントリーNo.0760  

代表者/文 山口紗由 (東京都)

 
  (上)ネコ耳をつけての最終プレゼン。子供たちはゆらゆら揺れて楽しそう! (下左)発想の元である「ねこ鍋」も写真で紹介 (下右)1/10模型
  スギなべは、ねこ鍋のようにスギの器に人が、ギュウギュウ押し合って気持ちよく集まるようなものをつくりたいという発想から生まれました。会場が、運河の傍だったので、ユラユラゆれて、まるで運河の上に浮かんでいるような気分になれる乗り物としても楽しむことができます。
実際に出来たスギなべのなかにいると、飫肥杉のやわらかい肌触りと心地よい香りが体を包みこんでくれました。ゆれ心地もとてもよく、危険性も無いことがわかりました。大きさも自由に変えてつくることができるので、住宅のリビングのソファやロッキングチェアの代わりに使うこともできるという可能性にも確信がもてました。
会場では、一昨年の『ぐるりん』や、昨年の『ここでなにする?』のときのように、相変わらず子供たちには大人気だったことが、いつも私たちを幸せな気持ちにさせてくれます。
西都木青会のみなさんのおかげで、とても精度の高い作品を完成させることができて、今後の可能性を示してくれたことに感謝しています。
   
  ● <やまぐち・さゆ>  Drawing notes http://www.drawing-notes.jp/
   
   
 
   
   
  ★入賞  
  「ファンキー・ファニーフェース」
エントリーNo.1010
 
受賞者/文 佐梁 健 (神奈川県)
 
  (左)来場者も思わず同じ顔で。 (左上)最終プレゼンにて、作品の後に回り、洗濯ばさみで鼻をつまんで声を変えて(笑)ファニーフェースになりきる作者。 (左中)子供たちも興味津々。 (左下)1/10模型
 

今年一年を振り返ってみて何が一番楽しく又心に残っているかといえば、やはり杉コレ2009の参加だったと思います。
運良く1次2次審査とも通過し小さな模型が、10倍になって徐々に出来上がっていくのは大変エキサイティングなことでした。1/10の模型を作るだけでも苦労したのに、原寸で作られた武田木工所の武田さんの労力は大変なものだったと思います。
武田さんとのメール・電話のやり取りは何十回になるかわかりません。完成間近のころは数十年来の知己のようになり、11月7日会場で初めてお会いしたとき、初対面だったことに改めて驚きました。お互い想像していた風貌とかけ離れていたので大笑いです。その夜は、宮崎の焼酎で大いに盛り上がりました。
プレゼンで私が、作品のファンキーファニーになり訴えたことは、日々仕事を通じて感じていることです。日本の建築に、日本の山で育った日本の木を無垢でそのまま使える環境を作ることは、林業・木材加工・木工製造・建設・設計等にかかわるすべてに人の共通の思いであると思います。みんなの力を結集し日本を力強く元気にする原動力になってくれるよう願います。
来年もぜひ参加し、また皆さんとお会いできるよう頑張りたいと思います。このたびは、ありがとうございました。

   
  ●<さりょう・たけし>
大阪生まれ。有限会社 佐梁建築設計室
   
   
 

 

   
 
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