杉コレクション2009 in日南一次審査通過作品決定

杉コレ報告

月刊杉43号でお知らせしまた「杉コレin日南2009」の応募作品の受付を5月30日で締め切りました。
お陰様をもちまして、今年のテーマ「運河上向く杉のかたち―笑えるデザイン」に相応しい、愉快で楽しいデザインが、全国から118点の応募をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

さて、6月中旬に１次審査が行われ、30点の一次通過者が決定しましたので、ここに発表させていただきます。堀川運河と杉の関係において、いずれも様々なアイディアに富んだ力作揃いです。なお、二次審査も匿名性が必要なため、今回はエントリーナンバーと画像のみの公開とさせていただきます。

通過者には今後1/10のモデルと、より具体的な提案を提出していただき、8月24日～25日に宮崎・日南で二次審査を行います。そこで約10点を最終選考し、11月7日・8日の最終審査に向けて現物製作へと進んでいきます。二次審査は審査員を囲んでディスカッション等も予定しておりますので、応募者の皆さんを始め多くの方々の参加をお待ちしています。

また、この30点以外も素晴らしい作品が多く、最終審査では応募いただいたすべての作品を掲示させていただく予定です。

それでは今後とも杉コレ2009 in 日南をどうぞよろしくご支援下さい。

杉コレ2009 in 日南：担当リーダー蛯原政志

杉コレクション2009 in日南一次審査通過作品

	エントリーNo00.10
	「大っきすぎカメラ」

人が中に入れる大きなカメラ。四角い穴を堀川運河の素敵な風景に向け、中に入って窓から眺める。横にあいている小さな穴から覗くのも楽しい。フィルムもシャッターもない、人の心に風景を焼き付けるカメラです。

堀川運河沿いのお気に入りの風景はどこか？みんなで話し合って、設置場所を決めるのも楽しい。観光案内の看板代わりにも。
カタチは、昔、堀川運河を走っていたチョロ舟の帆をイメージ。運河に帆が並んだ光景が蘇る。

	エントリーNo.0020
	「日南笑顔の種　森のおっぱい海へゆく」

日南の人々が杉を育て、海へ運び、そして杉のチョロ舟で海を目指したように、日南の森のおっぱい、どんぐりは葉っぱの舟で海へゆく。
豊かな森、海をつなぎ、笑顔をうみだす杉と日南の人々との関わりをオブジェ・遊具として表現。
広場に設置する。

	エントリーNo.0160
	「杉＋魚＋みかん　オビノボリ」

林業が盛んな飫肥地区、農業が盛んな細田地区、漁業が盛んな油津地区など、様々な町が合併してできた日南市。それぞれの特産を代表し、飫肥杉、みかん、魚を取り上げ、日南市が力を合わせて未来へ繋がるイメージを提案する。
飫肥杉の皮を布へ加工し（「飫肥布（オビフ)」と呼ぶ）、柑橘類で染める。それを裁縫し魚のシルエットにしたオビノボリ。
飫肥布でできたオビノボリやチョロ舟の帆で堀川運河を彩る。

	エントリーNo.0210
	「ニンゲンホイホイ」

ニンゲンが引きつけられる階段式の箱。外側にも内側にも無数の穴があって、迷路のよう。
穴を通って鉢合わせした時や、薄暗い箱の中から青空へ抜けられた時に笑顔が生まれる、子供の秘密基地のような場所を提案。

	エントリーNo.0250
	「知り(尻)すぎ(杉)じゃが～」

色々なサイズがある、起き上がりこぶしのようなスツール。大人も子供も、自分のお尻にあった腰掛けを見つけて座る。スイング。踏ん張る。隣の人を見ても楽しい。
「運を上げるには、踏ん張らんといかんとですよ！！」

	エントリーNo.0290
	「木ん馬」

かつて堀川運河がいかだでにぎわう頃、上流の山林では木ん馬と呼ばれる山林木材運搬具が使われていた。
木ん馬とは山林内に丸太の枕木を並べ、その上を木のソリに杉材を積んで運んだ道具。
それを、観光客を乗せ堀川運河沿いを走る車に改造し、新しい使い方を提案。
丈夫なキャスターを取り付け、客席には杉のイス。運転手は先端の舵棒を持ち、木魚を鳴らして人を集める。木魚は広島東洋カープのキャンプ地であることから鯉モチーフ。堀川運河に勝利と観光客を呼び寄せる音を響かせたいという願いが込められている。

	エントリーNo.0330
	「扇子 DE かざぐるま」

杉で作った扇子とかざぐるまの提案。運河沿いの風を受けて、杉の香りがあたり一面に漂う。

	エントリーNo.0381
	「食べちゃうぞ」

杉の丸太の大小を並べて構成した作品。指の先に杉の年輪が出ていて、指紋のようです。思わず、口の間をくぐってしまったり、髪の毛をつくってみたり・・・と、いろいろちょっかいを出したくなりますね。

	エントリーNo.0400
	「小さいお風呂／小さいプール」

シンプルな形に、最小限の寸法。大人がすっぱり納まる、心地よさ。
ゆったりお風呂に使って堀川運河に沈む夕日を眺める。また、宮崎の暑い夏にはプールに、子供たちの秘密基地に。あるいは花壇にもなる。

	エントリーNo.0430
	「UKISUGI」

恋愛は老若男女問わず、楽しく元気に笑顔にしてくれるエネルギー！堀川運河沿いをもっと素敵なデートスポットへ！
休憩したり、景色を眺めたり、おしゃべりしたり、お弁当を食べたり、膝枕したり、タイタニックポーズ決めたり、ウキウキしたり・・・散歩デート中のカップルの足を止める仕掛けです。
「堀川運河に浮いた飫肥杉に、ウキウキしすぎ。」

	エントリーNo.0520
	「きになる木」

この「きになる木」に抱きついて（はまり込んで）、すべてをこの杉に委ねましょう。ぬくもり、やわらかさ、独特の肌理、遠い日の記憶・・・。そして穴から覗く風景に思いをはせ、この杉と一体化する・・・。
家族そろって、友達と一緒に、あるいは一人でもくもくと。とっても気になります。

	エントリーNo.0550
	「デコボコ」

杉の柔らかい質感に触れながら、全身を使って遊ぶことのできる遊具の提案。
デコボコの木の表面に触れると、押したところだけ引っ込んで、好きな形が残ります。変なポーズや巨大な絵・・・。想像力を掻き立てる、表現のリレーが堀川運河で繰り広げられます。

	エントリーNo.0570
	「杉の方舟」

堀川夢ひろば、実は巨大なチョロ舟だった!? 実現したところを見てみたくなる、発想豊かな作品です。

	エントリーNo.0580
	「360°シーソーぐるりん舟」

チョロ舟をみんなで遊ぶ遊具に。骨組みはチョロ舟の技術を応用し、支柱はマストのイメージ。
とてもおもしろそう！

	エントリーNo.0591
	「杉の運河」

堀川運河は人と人をつなぐ媒介。もう1つの運河を杉で提案。どこまでもおだやかに揺らめく水面と「杉の運河」がシンクロして美しい風景をつくりだす。使い方も自由で、おおらかに受け止めるデザイン。

	エントリーNo.0592
	「SUGI CUBE・OBI ONE」

W455のユニットを並べて、ボルトで固定してくみ上げる。外観はキューブ状だが、中に入ると有機的な曲面が現れる。飫肥杉のもつ、ソリッドな魅力と、柔らかな魅力の両方を取り入れた提案。

	エントリーNo.0620
	「杉LDK」

径がだんだん小さくなる丸太をつなげて持ち運び、どこにでもLDK空間をつくってしまおう！という提案。食事をしたり、くつろいだり、遊んだり・・・堀川運河の空の下はみんなの杉LDK。

	エントリーNo.0630
	「おしりあい」

みんなで座る杉のベンチ。座ったときに少したわむ仕掛けがしてあります。中に入って遊ぶのもよし。

	エントリーNo.0650
	「便器って落ち着くよね。。。」

堀川運河に杉の便器が並ぶ・・・。杉の効果もあってさらにリラックス。確かに便器って落ち着きます。

	エントリーNo.0690
	「浮き浮きしスギ～堀川運河につながる杉の掛け橋～」

一家に一組、もしくは一人に一つ、杉ブロックを持ち寄って組み合わせ、ベンチにしたり屋台にしたり、みんなで楽しむ仕掛けの提案。杉で繋がる即興的なコミュニケーションで堀川運河が盛り上がります。

	エントリーNo.0760
	「スギなべ」

杉の香りの柔らかななべに、みんなで入る。ゆらゆら揺れる。直感的にいいな、と思わせる提案です。

	エントリーNo.0810
	「SUGIREN」

飫肥杉の丸太を輪切りにし、水面に浮かべる。睡蓮のように運河を彩り、ぷかぷかとゆるやかに漂う。
実現するには、輪切りの丸太に釣り糸をたらし、重りをつけて川底に沈めておく。

	エントリーNo.0820
	「ぶらぶら」

裸足になって、運河沿いに腰掛けて脚をぶらぶら・・・。のんびりした光景のベンチ。

	エントリーNo.0910
	「飫肥杉エアー風呂」

エアギター、とは有名ですが、ここではエアー風呂です。オープンエアーでエアー風呂、ということですね。飫肥杉の特性を生かし、色々な形を提案しています。

	エントリーNo.0990
	「杉のかざぐるま」

堀川運河に風が吹くと、杉のかざぐるまがまわり、杉の香りと羽音が運ばれる。涼しげ。これだけたくさん集まると、縁日のわくわくした気持ちにもなります。

	エントリーNo.01010
	「ファンキー・ファニー・フェース」

風が吹くと、目玉や舌や耳が動き、同時に口からシャボン玉が飛ぶ仕組み。広場の人気者になりそう。

	エントリーNo.01040
	「運河上昇レース」

二人乗りの人力水上歩行（スワンのいかだバージョン)。とてもおもしろそう！各町内会などに参加を呼びかけ、レースを行うとのこと。これもおもしろそう！

	エントリーNo.01080
	「笑顔つなぐ、笑顔はこぶ笑いスギ」

笑顔の飫肥杉の歯車がくるくる連鎖して回る。カタカタとまわる（笑う？)音が聞こえてきそうです。

	エントリーNo.01130
	「Float/Flow」

水際に浮かぶ休憩所。人が動くとぷかぷかと足場が動いて、楽しそう。運河内のどこでも移動・停留が可能。

エントリーNo.1190

ひょっとこのお面をつけたあやつり人形。広場に来た人が、自由に後の棒で操る。杉でつくった小さな家にラジカセが忍ばせてある。

●＜えびはら・まさし＞
杉コレクション2009 in 日南　実行委員
日南十日会会長、蛯原林業専務、材車マン（杉の丸太を製材する人）
地域の消防団所属、榎原小学校バレーボールコーチ
地域密着の会社で奮闘中