連載  
  あきた杉歳時記/第43回 「杉モノワークショップ」
文/ 菅原香織
  すぎっち@秋田支部長から、旬の秋田の杉直(さんちょく)だよりをお届けします ・・・・
 

 

 

10月、西都原での杉玉づくりに始まり、この3ヶ月で杉を使ったワークショップをたくさん行いました。今回の杉歳時記は、楽しかった「杉モノワークショップ」のスナップで振り返ってみたいと思います。

★ 杉玉づくり
杉コレクションin西都が開催される宮崎県西都市の街なかと、コレクションの最終審査会場の西都原を結びつけるツール(仕掛け)として「杉玉」を使うことになり目標大玉2個をつくり、日本酒発祥の都萬神社に奉納することになりました。ミヤダラの春杉さん、杉鼓さんが材料や道具を調達、スギダラメンバーでは、昨年日南市油津で行った杉玉づくりの際に「杉玉伝導師免許皆伝」となったJR九州の津高さん、西都の商店街のみなさん、宮崎大の学生さん、市役所の皆さんなどなど、たくさんの方が参加されました。予定していたものよりもかなり大きい、立派な杉玉に仕上がりました.

   
  台風もそれて無事屋外での開催ができました。    杉王さまの後ろには、モリゾーのような杉玉が!
   
  商店街と都萬神社を結ぶ桜川散歩道↑を担いでいく予定でしたが、後日奉納されたとのことでした。
 

★杉モノデザインワークショップ
杉を薄くスライスした杉単板を使った開発中の「杉シート」で灯ろうを作るワークショップを、 11月7日に横手市で、12月18日に能代市でそれぞれ開催しました。

   
  横手市にある県立近代美術館の実習室でのワークショップには、15名の方が参加しました.
   
  両面テープで接着ができるので工作は簡単ですが、みなさんアイデアをカタチにするのに一苦労!
   
  あかりが灯ると何とも言えないあたたかな光が。
   
  能代会場は申し込みが殺到しすぐに定員に達してしまい、お断りするほどの大盛況でした。
 
  最後に暗幕を引いて部屋の照明を消すと、暗闇に浮かび上がる杉灯りに「わぁ〜!」と歓声が上がりました。
(上2点写真提供:北羽新報)
 

★杉かまくら
以前、スタードームを参考に杉板を加工してもらって制作した「杉かまくら」を、12月23日に秋田駅前で開催される「まちの灯り」というイベント用に大1個と小2個を制作してほしいとの依頼がありました。大きい方は18尺の杉板、小さい方は12尺の杉板です。ともに柾目の部分を使っていて、マグロで言えば「トロ」の部分!?何とも贅沢な材料です。その分、作りやすさは証明済み。ゼムクリップで挟んでいくだけなので、解体も簡単にできます。ただし、10人揃わないと一気に立ち上げることが出来ないので、近くにいる人にも声をかけて、みんなで力を合わせて作ります。はじめにきれいな星形五角形を作るのがポイント.今回は★の部分を杉の葉で埋めるのではなくスターボールに合わせて障子紙を貼って仕上げました。
この日はクリスマス直前ということでたくさんの人手があり、道行く人に「これは何ですか?」と聞かれることしばしば。「 秋田杉かまくら」です、と答えました。「秋田名物杉かまくら」が広まってくれるといいなあと密かに祈っております.
北のスギダラではこれからもいろんな「杉モノワークショップ」をやりたいと思っていますので、興味のある方はぜひお気軽に北のスギダラまでお問い合わせください.
来年もどうぞよろスギお願いします!

   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
 

きれいな★を作るのが難しい杉かまくら。現在小さい方がまちの駅あきたに展示されています.

   
  ●<すがわら かおり> 教員
秋田公立美術工芸短期大学 産業デザイン学科 勤務 http://www.amcac.ac.jp/
日本全国スギダラケ倶楽部 秋田支部長 北のスギダラ http://sgicci.exblog.jp/
『あきた杉歳時記』web単行本 http://www.m-sugi.com/books/books_sugicchi.htm
   
 
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