連載  
  あきた杉歳時記/第42回 「杉モノプロジェクト」
文/ 菅原香織
  すぎっち@秋田支部長から、旬の秋田の杉直(さんちょく)だよりをお届けします ・・・・
 
  杉のシートを陽光に透かせば、美しい陰影と杉の香りも楽しめます。
  10月23、24日、能代市総合体育館で開催された2010のしろ産業フェアで、現在開発中の杉シートによる「杉モノプロジェクト」を出品しました。
   
  杉シートは張天材として使われている大径木の杉単板を活用して作ったもので、最大で長さ4メートル幅50センチまでのシートが作れます。
   
  張天は和室の天井に使われますが、和室のある住宅も少なくなってきて、需要も減ってきています。また、まだまだ使える部分があるのに、張天材としては欠品となって廃棄されてしまう部分がでてきます。 そこで、これらの材料を生かし、もっと身近で手軽に杉を使えるモノにできないかということで、現在、能代市の庄内鉄工、ハマヤプロセス工芸、丸天合板、美短のプロジェクトチームを結成しました。
   
  まだ開発途中ですが、反響を探るために、今回地元の産業フェアで発表しました。試作品として、テーブルマット、名刺、ファイル、ブックカバー、ランプシェード、木目障子、掛け軸などを作ってみましたが、素材としての魅力や可能性を感じてくださったのか、「この杉のシートはいつ発売するのか?」「どうしても欲しい!」などの引き合いがあり、評判は良かったようです。
   
  このプロジェクトは平成22年度のあきた企業活性化センターの補助事業として来年の6月までのプロジェクトですので、出品する機会等があればまた発表していきたいと思います。(11月7日には、このシートを使ったワークショップを開催する予定なので詳しくは北のスギダラをご覧下さい。)
 
     
 
     
 
     
 
   
 
  左から,庄内さん,浜屋さん,すぎっち,涼杉。
   
   
   
   
  ●<すがわら かおり> 教員
秋田公立美術工芸短期大学 産業デザイン学科 勤務 http://www.amcac.ac.jp/
日本全国スギダラケ倶楽部 秋田支部長 北のスギダラ http://sgicci.exblog.jp/
『あきた杉歳時記』web単行本 http://www.m-sugi.com/books/books_sugicchi.htm
   
 
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