特集 スギダラツアー西粟倉・秋の陣 報告
  西粟倉に集まった愉快な仲間たち
文/ 倉内慎介
     
 
西粟倉支部長の大島さんがほぼダイジェストを踏まえた原稿を書いてくださった。それに『若杉原生林』や『100年の森』に対する感動は前回の「スギダラ家の人々」でお伝えしてしまったので、今回はこのスギダラツアーに集まった仲間にスポットを当てて、西粟倉ツアーを書こうと思う。
   
  10月2日、私情により夕方入りとなった二回目の西粟倉村。 一回来て、絶対にもう一回来たいと思っていただけに、ウキウキとした気持ちでやってきた。 あわくら温泉駅へ降り立った時、森の学校メンバーであり、私のソウルメイトでもある井上さんが緑色のシャツで出迎えてくれた。さすが西粟倉村、自然だけじゃなくて人までグリーン。写真。思わず挨拶も忘れてツッこんでしまった。 早速、現在木材フリーク達がたむろしているというあわくら温泉で合流。新幹線での旅の疲れを癒し、やっと参加者全員とお会いすることができた。挨拶をしていると若杉さんが、「お前ら遅いから、もうビール飲んじゃったよ。」とビン牛乳を片手に話しかけてきた。…個人的にビールを飲んだ直後に牛乳はちょっと…。
   
  懇親会は大島さんも書いていた通り、盛大に開かれた。 一人一人立って1分間くらいで、自己紹介をした。この時に面白かったのがJR九州の皆さん。津高さんが、「嫌がる3人を無理やり連れてきました。」と衝撃告白をすると、「イヤイヤ一号の橋津です。」「イヤイヤ二号の貝瀬です。」とそれに答えるお二人。自己紹介が進み、誰もが「イヤイヤ三号の森です。」を期待していたのだが、「僕は正直誘ってもらえて本当に嬉しかったです。来られて本当に良かったぁ。」と森さん。これには津高部長もこの表情。
   
 
 
 
背景も含め、緑な井上さん   森さんの発言に思わずオッケー!!な津高部長
  そして京都女子大学で教授をなさっている自称「しゃべりすぎ爺さん」こと高桑先生。地名研究者の綱本さん。ライフ・ワークスの山本さん。本当に個性の塊みたいな人たちがたくさん集まった。
   
  木匠塾の戸田さんなんか、自己紹介で堂々と「スギダラvs木匠塾」とスギダラ倶楽部に宣戦布告してしまうし。
   
  サントリーでデザインをしている西川さんは、もの静かな人かと思いきや、モデルルームに入るなり、この表情。「この家は俺が支えてるんだぜぇー!!」
   
 
 
 
しゃべり杉爺さんこと高桑先生   サントリーデザイナーの西川さん
  西粟倉村役場の篠原さんは関節が固すぎて胡坐がかけないし。
   
  森の学校の藤原さんは、なんかもう説明できないくらい不思議だし。
   
  会社の同期のコオロギ君は挙動不審だし。
   
 
 
落ち着きのないコオロギ君   本名は足利くん
   
 
 
本当に胡坐のかけない篠原さん   前:津高さん 奥 左:貝瀬さん 中:森さん 右:橋津さん
   
  次から次へと出てくるキャラクターが濃い濃い。(その詳しいキャラクターはスギダラ家の人々で報告しようと思う。)そこに杉関の石橋さんや杉天のキャシーさんも加わり、懇親会は大盛り上がり。 二次会は皆で雑魚寝する予定のモデルハウス。西粟倉の材で西粟倉の大工さんが建てた、正真正銘の西粟倉産モデルハウス。 その中で、スギやらスキやらについて語り明かした
   
  本当に皆、個性豊かな人たちで、一度会ったら忘れたくても忘れられない人たちで、面白い人たちで、自分の考えをしっかりと持った人たちだった。なんだか一緒にいてパワーをもらえた。この感じこそスギダラツアーの醍醐味だと私は思う。初対面の人同士でも、杉に囲まれた環境で飲んで騒いで、騒いで飲んで。どんどん仲良くなっていく。さらに、みんなおせっかいで、聞いてもいないことを喋り続けて。でもそれがなんだか楽しくて。人と人との関係は、まず自分自身を開かないと成り立たないと思う。東京では意外と難しいこのことも、山に囲まれたこの環境の中ではあっさりとできる。…これが自然のパワーか。
   
  ツアー最後の昼食には、村長の奥さんが握ってくださった【絶品!!里芋まるまる混ぜ込みおにぎり】を頂いた。あれは本当においしかった。しし鍋もおいしかった。山芋汁もおいしかった。ツアーの終わりにはみなヘトヘトだが、それぞれ満足したいい表情をしていた。…二日酔いで後半ダウンしてしまった山田さん(内田洋行)以外は…。
   
  ここの環境は人と人を繋げるのには持ってこいだと思う。「田舎で商談」将来こんなことが流行るんじゃないかと一人で妄想してニヤッとしてしまった。堅苦しいスーツにネクタイのサラリーマンが、大自然の中で、杉テーブルを囲んで商談している。シュールだ。素晴らしくシュールだ。素晴らしいシュールだ。
   
  また、ここの村に帰ってくることを誓った。 今度は家族も一緒に。
   
 


  ●<くらうち・しんすけ> インハウスデザイナー
内田洋行 テクニカルデザインセンターに所属
 日本全国スギダラケ倶楽部 本部
 
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