特集 スギダラツアー西粟倉・秋の陣 報告
  西粟倉と吉野
文/写真  石橋輝一
 
 
  10月2日と3日に開催されたスギダラ西粟倉ツアー。西粟倉の大きなパワーを感じた2日間でした。
   
  そして、1ヶ月後の11月9日と10日に西粟倉・森の学校さんの吉野研修ツアーをコーディネートさせて頂きました。山、製材所、割り箸工場、樽丸工場という吉野林業まるごと体感できるツアーとなりました
   
 
   
  チームカスガイ(http://yoshinozai.exblog.jp/
  チームカスガイの顧問、中神木材(http://purewoods.com/)の中井章太さんに、吉野林業の特徴と現状の説明を受けました。
   
 
   
  製材所は、まず吉野中央木材(http://www.homarewood.co.jp/
  吉野中央木材で一般住宅部材を見学した後、カスガイメンバーの桝井製材所さんで、スギの和室材を中心に見学させて頂きました。桝井製材所さんの製品は京都迎賓館でも使われており、その施工写真にみんな興味津々で群がります!
   
 
  続いて、カスガイメンバーの坂本商店さん(http://www.begin.or.jp/~sakamoto/
  坂本商店さんにてヒノキの社寺仏閣の材料を見せて頂きました。土場にはヒノキの巨木がゴロゴロしており、倉庫の中にも大断面の無節の材料が大量にストックされており、みんな驚きの声を上げていました。その後、カスガイメンバーの阪口製材所さん(http://wood-sakaguchi.jp/)の吉野材で建てられたモデルハウスを見学して、宿泊地の吉野山へ移動しました。
   
 
  昨年のスギダラ吉野ツアーと同じく吉野山の旅館「歌藤」さん(http://www.kato-yoshino.jp/
  歌藤さんにて、西粟倉と吉野の交流会を開催しました。木匠塾・代表戸田さんをはじめ、六甲山木匠塾の学生2名もご参加いただき、大いに盛り上りました!
   
 
  宴は場所を移して続きます。
  西粟倉のみなさんの熱い想いに吉野の面々も自然と熱くなり木のこと仕事のこと人生のこと…と深夜まで話が尽きませんでした。
   
 
  翌日。
  割り箸工場を見学した後、原木市場でのセリに参加。そして、吉野林業の発祥の地である川上村へ。樹齢200年を超える吉野杉の巨木が立ち並ぶ山林を見学しました。
   
 
  最後に、
  吉野林業の元来の産業である樽丸工場を見学新子商店さんで樽丸作りのレクチャーを受けました!森の学校の井上部長が体験されましたが、かなりの腕前!。西粟倉でも樽作りが始まるか!?
   
  今回の吉野ツアーでは、西粟倉の皆さんとより深く色々な話ができました。
   
  西粟倉・森の学校で働く方々は、地元出身でないIターンの若者が中心で、その多くが木材業界以外から転職と聞いています。「何も知らないからこそ、動ける部分もある」という話を聞きました。
   
  振り返って、吉野を考えると「歴史」と「ブランド」があるが故に、動いていない部分があります。 これは昨年のスギダラ吉野ツアーでも認識したことです。
   
  今回、西粟倉から来られた5名のうち3名の方は、つい最近に森の学校に入社されたIターンの方。この3名の方のエネルギーがまたスゴイ!。今、西粟倉には何かに引き寄せられるように人材が集まっているように感じました。吉野では感じる事が少ないそのパワーの原動力は「やらなければならない。やるしかない。」という覚悟なのだろうと思います。
   
  今回の吉野ツアー、吉野の私達の方が勉強させて頂きました。吉野にとって意義深い交流ができました。
   
  産地間で交流を深め、お互いが足りない部分を協力し合える間柄になる事は大切だと考えます。 西粟倉がんばる。吉野も負けずにがんばる。
   
  そんな切磋琢磨しあえる関係になれるように、まずは吉野、がんばらねば!
   
   
   
   
  ●<いしばし・てるいち> 吉野杉・吉野桧の製造加工販売「吉野中央木材」3代目(いちおう専務)。杉歴5年。杉マスターを目指し奮闘中!
吉野中央木材ホームページ: http://www.homarewood.co.jp
ブログ「吉野木材修行日記」: http://blogs.yahoo.co.jp/teruhomarewoodもよろしく!ほぼ毎日更新中です。

『吉野杉のハラオシをしよう!』web単行本: http://www.m-sugi.com/books/books_ishibashi.htm
   
 
Copyright(C) 2005 GEKKAN SUGI all rights reserved