連載
 

杉で仕掛ける/第30回 「古い杉の建具を使って」

文/ 海野洋光
   
 
海杉の会社は、グループ会社に骨董屋「古美術うみの庵」があります。古い家具や建具を買い取って、それを売るのですが、販売だけでなく、お客様の要望で購入した建具や欄間を自宅に取り付けることもしています。
   
  古い家具を造り付けですっきりと納めました。新築の家には、このようなこともできます。
 
  造り付けの古い家具
   
  杉の欄間です。地元のテレビ(UMK)でも紹介されました。
ただ持ってきて、納めるだけの仕事のようで、簡単なようにみえますが、意外と難しいのです。
不自然に見せないセンスと工夫が必要です。
 
  杉の欄間
   
  このクロゼットの扉?実は、部屋用の扉なんです。なんでも、大工さんが、「いいのがあるから…」と取り付けたそうです。お客様は、「なんだか押入れに入るみたいで…。わかります!その気持ち…」
 
  この扉は、クロゼット?   ・・・ではなく、部屋の扉です
   
  そこで、「古美術 うみの庵」にある古い杉の建具を再利用して引き戸を取り付けました。寸法が合わないのですが、そこを工夫して取り付けます。
  以前、取り付けたクロゼットの扉は、高いので大きな隙間が開きます。普通は、欄間になるところですが、ここに油抜きをした竹を入れて完成なのです。建具ひとつでこんなに雰囲気が変わるのです。
 
  古い杉の建具を扉に
   
   
   
   
  ●<うみの・ひろみつ>木材コンシェルジュ
ほぼ、毎日更新しています。ブログ「海杉 木材コンシェルジュ」 http://blog.goo.ne.jp/umisugi/
2009年3月31日をもって、日向木の芽会 を卒業しました。
海野建設株式会社 代表取締役 / HN :海杉
『杉で仕掛ける』web単行本:http://www.m-sugi.com/books/books_umi.htm
   
 
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