特集 東京 「ユイスからはじまること」
  それぞれのユイス
 
 作品名 回「くわい」
 
文/写真/作者 石田和人 
       
  回  
四面全てが座面のユイス。
九十度回転させて気分も座面もリフレッシュ。
発想のヒントは電車のつり革。
少し回転することで、なんだか綺麗になった気分。
適度な傾きは湯だまり知らずで快適な座り心地。
4枚の同じ杉板だけで作られているから、簡単丈夫でいいかげん。
 
  ●<いしだ・かずひと>デザイナー
石田和人デザインスタジオ主宰。
使う人が工夫できる余地を残したモノづくりを展開中。
http://www.kazuhitoishida.com
   
   
   
 

 作品名 オシリイス● オシリイス■

 
文/写真/作者 佐藤マコト 
       
   

   
  「杉」は日本人にとって、とても身近な素材。
お風呂で「座る」という行為も、とても日本人っぽい。
杉の木肌の優しさを裸のオシリで感じられるカタチにデザインしました。
「オシリイス●」はロクロの挽きもので、「オシリイス■」は杉板をコーナーロッキングで仕上げています。耐水性は杉の赤身で、座面の排水性は傾斜と割れ目で対応しています。
銭湯や温浴施設、温泉旅館などで使ってもらいたいユイスです。
   
  ●<さとう・まこと>株式会社 木舎 デザイナー
   
   
   
 

 作品名 ざぶとん

 
文/写真/作者 西本良太 
       
    杉の板で座面のみを作りました。使う人が脚になるようなものを見つけ、その上に杉のざぶとんを乗せて、ユイスにします。
今回はバケツ、ゴミ箱、洗面器を例に展示しましたが何でもいいと思います。
この板が乗ればそれはユイスとなります。
また、立てかけて水を切ったり、物干し竿などに吊るして干したりもできます。
   
  ●<にしもと・りょうた>木工作家
1977年東京生まれ。大学卒業後、木工所に勤務。昨年独立。
指輪や家具などを作っています。
   
   
   
 
 作品名 スゴ スギ スキ
 
文/写真/作者 野木村敦史 
       
   
       
  「スギ」は触れると柔らかく、暖かく、手に持つととても軽いと「スゴイ」性能を持っています。肌に触れるところにはもってこいなのです。ただ柔かいので強度や耐久性は出しにくいのですが、使い方次第では強さも出せるんです。きっと「スキ」になっていただけます。座の杉は痛んだらお好きなタイプに取り替えてお楽しみいただけます。私は杉が好きです・ ・ ・花粉は嫌いです。
   
  ●<のぎむら・あつし>デザイナー/家具職人/構造エンジニア
NOGIMURA company http://www.geocities.jp/nogimuracompany
   
   
   
 

 作品名 ハコバス

 
文/写真/作者 フルスイング 
       
   
       
  ”流す・持つ・かさねる”をコンパクトに考えました。
座面のスリットは、水はけ口と持ち手を兼用しています。
上下の木口は、スタッキングを可能とするために角度を施しました。
また、床への設置面積が少なく、浮遊感も生まれました。
一見シンプルな箱ですが、いくつかの特徴で機能を満たしています。
   
  ●<ふるすいんぐ>家具デザイナー/家具職人
佐藤界、大野雄二による木工家具を中心にデザインから製作までを手掛けるチーム。
http://www.fullswing-furniture.com/
   
   
   
   作品名 道行湯椅子 みちゆきゆいす  
文/写真/作者 武藤貴臣 
       
   
       
  杉は、軽く肌触りが良い反面、水に弱く傷つき易い素材です。
ならばいっそ傷んだ部品を簡単に交換出来るようにと、三枚の板を紐で結ぶだけにしました。
コストを抑える為、板自体の加工も出来るだけ簡単なものに。
椅子として使う際は紐がピンと張り、強度が保たれます。
座板を持ちあげると、カランという音と共に湯椅子から三枚の板へ。
持ち運びも簡単で物干し竿にぶら下げて乾燥出来る為、清潔性も保たれます。
   
  ●<むとう・たかおみ>プロダクトデザイナー
スギダラトーキョー所属
兼北のスギダラ東京特派員
株式会社賀風デザイン所属
   
   
   
 
 作品名 セワリスツール/ロゴスツール
 
文/写真/作者 山田佳一朗
       
    従来の風呂椅子は角形ですが、風呂椅子は衣服を着けずに座るため丸形の方が体に馴染むと感じ、すべてのパーツを丸くしました。
また座面には「水はけ」が必要です。一つには丸太が乾燥して割れるのを防ぐ「背割り」を施した丸太の輪切りを使い、背割りを水はけとして利用しました。
もう一つは、座面の中央にそれぞれの銭湯や温泉のロゴの形で穴をくり抜くことによって、水はけの役割を果たすようになっています。
       
  ●<やまだ・かいちろう>デザイナー
1997年武蔵野美術大学卒業後、同大学研究室助手を経て2004 KAICHIDESIGNを設立。
http://www.kaichidesign.com
   
   
   
 

作品名 杉丸 すぎまる

 
文/写真/作者 和久倫也
       
   
       
  なめらかな切株のようなイスが出来ました。
切り出された建築材料の残り「木の根っこに一番近い部分」を、東京・八王子の大蔵さん(東京唯一のこけしや)に、持って行きました。
ろくろから、こけしのようななめらかな曲面が削りだされると、見違えるほどに美しい存在感を放っていて、感激しました。
まだ乾燥していなかったので、大蔵さんの顔にたくさんの水しぶきがかかって大変でした。
もうやりたくないと言われてしまいました。
杉って、おもしろいですね。
   
  ●<わく・ともなり>建築家
現在興味があるのは、杉、縄文時代の暮らし、すぐそばにある土や小枝。
WAKUWORKS一級建築士事務所主宰。http://www.wakuworks.jp
国立本店店長。http://honten.chub.jp
   
   
   
   
 
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