「杉コレクション2008」 報告
 

フリー百科事典『スギィペディア(Sugipedia)』

文/ 海野洋光
 
 

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  杉コレクション
 
  出典: フリー百科事典『スギィペディア(Sugipedia)』
   
 

杉コレクション(すぎコレクション)は、宮崎県木材需要拡大推進会議の主催で、一年に一度、与えられたテーマに沿ってプレゼンボードと模型を提出し、一次審査で通過した作品を最終審査でグランプリなどの各賞を選考する世界最大の杉デザインコンテストであり、世界で唯一主催者が実物大のモノを製作してデザイン評価をおこなう仕組みである。

   
  杉に関わる・製作される広い領域を対象とし、これまでの総受賞対象数は20件以上にのぼる。今までの応募総数は約400点以上であり、毎年、およそ50点から200点になる。杉の需要拡大のためのデザインを背景に宮崎県木材青壮年会連合会の日向木の芽会が2004年提唱した杉コレクションを前身とする。
   
   目次
 1 杉コレクションの内容
 2 歴史
 3 これまでの受賞作品
 4 関連項目
 5 外部リンク
   
   
   
   
  杉コレクションの内容
 
 

この賞は、林業・木材業関係、ひいては杉と言う素材を通して社会全体の発展を目的としているため、デザインの新しさや製品化としての高度さ、杉の価値観の創造や社会貢献などで最終審査であるプレゼンで高い評価を得る必要がある。林業や木材業などに特別に配慮したものや市民の投票による人気の高いものには、特別賞や市民賞などの賞が用意されている。毎年、模型とプレゼンボードの一次審査によって最も優れたものを10点決定し、最終審査の場所で主催者が製作した実物大の作品を審査員が審査し、最高賞のグランプリが贈られる。

   
 

審査員長は、毎年、建築家・東京大学大学院教授の内藤廣氏が務め、審査員に東京大学名誉教授有馬孝禮氏、デザイナーの南雲勝志氏など審査の中心となる最終審査は宮崎県内で行う。また、最終審査には実物大の作品を使ってプレゼンテーションを行い、その模様は一般公開する。2008年には2日間で家族連れを含め約1万人が来場した。

   
 

特徴としては、グランプリや優秀賞や特別賞が審査によって選ばれるのに対し、「市民賞」は投票によって選ばれるということにある。つまり、一般見学者を尊重する姿勢がそこに伺えるという意味において、他の賞とはやや性質を画しているといえる。

   
 

また、「開催地日向市のまちづくりのお手伝いになれば…」と、2008年度は、山田洋次映画監督に特別審査委員として参加していただき、同氏の選んだ作品に山田洋次賞を設けている。

   
   
   
  歴史
 
 

2003年に西都木青会が「トンカチコンテスト」(通称カチコン)を宮崎県木材青壮年会連合会の県大会時に同時開催した。当時、実行委員長の菊池盛行氏は、九州地区木材青壮年会が開設したメーリングリスト(現在、閉鎖中)で話題になった「九州大会をどうするか?」という書きこみを読みながら、その中で宮崎県民を対象にした木工コンテストを思いつき、開催した。この九木青のメーリングリストのほとんどが、日向木の芽会の海野洋光氏(2008年杉コレ実行委員長)の書き込みで大分の方と鹿児島の方だけが参加でさびしいものだったと後日述べている。

   
 

2003年に日向市で開催(主催:日向青年会議所)した「はまぐり碁石アートコンテスト」成功に気を良くしていた日向木の芽会の海野氏は、日向市内の「江戸寿司」で中国研修(大連-上海視察)打ち上げの席に乱入してきた南雲勝志氏に「杉で全国コンペを成功させるには!!」と迫った。南雲氏は、「審査委員長と全国に告知する手法」の2点を述べ、「内藤廣氏レベルを審査委員長にしなければ…」と具体的なアドバイスをした。実は、その場では、「杉コレクション」とコンテストの名称と応募テーマである「ステーションファニチャー」が決定していた。

   
 

怒涛のごとく、杉コレを推し進める日向木の芽会は、緊急に原町にある喜重会館のビアガーデンで会議を開き、内藤廣設計事務所に対して、即電話を入れ、その場で内藤氏の審査員長出席を求め快諾を受ける。宮崎県木材流通促進機構と呼ばれる木材PR事務局サイドでは、「当初の目的(県民対象)とは違うのでは…」と言う意見が出された。「カチコン」と「杉コレ」宮崎県民向けと全国向けの違いはあるものの、全国レベルのコンテストを運営できるノウハウがあるのかという心配であった。資金面の工夫を条件に開催にこぎつけた。この頃から、杉コレ実行委員会は、複数の資金(スポンサー)を使って開催することを学んだ。初めての杉コレクション2004(第●回とは、決して呼ばない)では、46点の応募があり、一次審査を駅前のバッケーローで開催した。(とは聞こえが良いが、南雲氏の出版記念パーティーの合間に南雲氏が酔った勢いで10点を選んで頂いた)後にこのことが、大事件として発展して行く。

   
 

最終審査は、2004年11月18日10街区パティオ広場にて、土木の日実行委員会と同時開催で行われ、当時は、主催者側が製作するというルールではなく、入選者が1ヶ月以内に作品を製作して当日、持って来るという過酷なものであった。プレゼンが終了し、審査をする時間に杉ステージでは、日向市立富高小学校の課外授業が紹介された。

   
 

うわっとうとう、力尽きた。この続きは、みなさん、ご協力ヨロシクお願いします。

   
   
   
  これまでの受賞作品
 
   
  ●杉コレクション2008 in 日向
  テーマ:思わず欲しくなる杉の大道具たち 「杉でつくる幸せ空間」
       
  ★★グランプリ
「ココでなにする?」/鈴木暁子
  優秀賞
「wavy- 杉スクリーン」/川村洋人
   
       
  特別賞
「家具の弁当箱〜どこでもマイルーム〜」/RESCUE 8
  山田洋次監督賞
「感謝の斧」/長友弘幸
   
       
  市民賞
「杉ボールたまり」/4人会
   
     
   
   
  ●杉コレクション2007 in 都城
  テーマ:「こりゃスギェ〜!」
       
  ★★グランプリ  ★市民賞
「森の待合所」/川村洋人記事
  優秀賞
「杉小立」/寺田尚樹(テラダデザイン)記事
   
       
  優秀賞
「MC-1000」/市原 巧記事
  特別賞
「密度操作からつくる領域」/宇谷 淳記事
   
   
   
  ●杉コレクション2005 in 宮崎
  テーマ:「一坪の杉空間」
   
  ★★グランプリ
「SUGI wave/196個のキューブ」/石本直俊
  優秀賞
「縁台テント」/溝口伸弥・池田陽子(杉の木クラフト)
   
       
  優秀賞
「風のフォーリー〜Blowin' in the wind〜」
杉本清史・宮田英輝
  優秀賞
「クツノナル木」
kototoi 貝山伊文紀・高野麻由・小野耕太郎
   
       
  特別賞
「一坪の森 〜足跡のダンス〜」
Magnet 羽原康成・岸本知子・仲尾有加・松任保勇
   
     
   
   
  ●杉コレクション2004 in 日向
  テーマ:「ステーションファニチャー」
   
  ★★グランプリ
「ベンチ」/狩野 新(兵庫県)
  優秀賞
「日向市駅のためのステーションファニチャー」
/杉浦哲馬(栃木県)
       
       
  優秀賞
「床坐」/只 圭子(熊本県)
  優秀賞
「杉zebra」/宮晶子(神奈川県)
       
       
  特別賞
「古代舟」/河崎武夫 (宮崎県)
   
       
   
   
   
  関連項目
 
  審査員の名簿を作る
   
 
  ●杉コレクション2008 in 日向
   
   
  外部リンク
 
  宮崎木青連のHPやスギダラな人々にリンクする
   
   
   
 

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杉コレ2004から書き始めましたが、まだ、まだ、かかりそうなのでここで一反アップしてきます。スギィキペディア 杉コレ編はまだ続きそうですし、加筆・訂正などございましたら、ご自由にどうぞ!

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  ●<うみの・ひろみつ> 日向木の芽会 / HN :日向木の魔界 海杉
「杉コレクション2008」 実行委員長 http://www.miyazakikensanzai.com/mokuseikai/sugi_collection/
 
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