特集 杉道具 「暮らしをささえる杉の道具たち」
我が家にある杉の道具を思い出していたところ、、、 ある日ふと、頭に浮かびました。
これは小銭を勘定する道具です。 升目状に細い金属棒が付いており、全ての升に埋まると50枚になる、という単純ですが思わず関心してしまう道具です。
僕が小学生の頃は、学校から家に戻ると家族のなかの誰かがこれで小銭を勘定していたものでした。(うちはバス会社をしていた ので小銭が大量に出るのです)
先日、小豆島の素麺工場にも伺って話を聞いたのですが、実は材質が主に松のようなのです。いろいろ材が混じっているということで、杉も入っているかも知れないのですが…。 箱が山積みになった写真は、素麺工場の倉庫の写真です。素麺は涼しくなってから翌年の夏に向けて作り始めるので、僕が伺ったお盆の時期は繁忙期を過ぎて、商品が出払った時期ということで、素麺が入った状態の箱は無かったのですが、「通い箱」と呼ばれる木箱が山積みになった状態でした。「通い箱」 は、個人客ではなく、協会等に卸す際に運搬用として使われるようで、何度も繰り返し使われるそうです。
●<でみず・しんや>ナグモデザイン事務所 香川県直島出身 東京造形大学卒業