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今月は製材の現場をご紹介します。 製材業は、丸い丸太を四角の木材に加工します。分類上は第二次産業の製造業となります。製造というと、いろんな部材を組み合わせて、ひとつの製品を作るイメージがありますが、私達の製材業は、原材料の丸太を分解しているだけです。木材を接着して作る集成材は、製造業という言葉がぴったり当てはまると思いますが、製材業は分解するという行為が、製造しているという事になり、なんとも不思議な製造業です。 原材料となる丸太は、何十年もかけて育っています。人間と一緒でクセが付いています。このクセは、丸太の状態では安定しているので、分かりにくいですが、製材して分解すると、そのクセがパッと現れます。また、丸太の内部がどうなっているか、実際は分解するまで分かりません。丸太の外見だけで、その中身を予想しなければなりません。 製材工場の花形である「ハラオシ」さんは、製材機(台車)を操縦して、原木丸太を製材します。見学された方は分かると思いますが、かなりのスピード感で、製材しているので、なんだか簡単そうに見えますが、その一瞬の中に、丸太のクセや中身を予想して、木取りをしています。 集成材と異なり、無垢材の場合は、一度分解すると、二度とくっつく事はありません。だからこそ、そこに価値が生まれるのだと思います。 |
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私たちは「シナ」と呼んでいます。人間でいうと、骨折したような状況です。このシナは、表皮にも断裂跡が残る場合があるので、外見の状態で分かることもあります。皮をめくって、木肌にも形跡がある場合は、内部で断裂している事が多いです。シナの程度によりますが、写真のような状態の場合、繊維が完全に裂けていて、構造材などの荷重のかかる部材には向いていません。 | |||||||||||||||
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アテの程度にもよりますが、短く切って、真っ直ぐにして使うこともありますが、あまりにひどい場合は建築材には向かず、パルプなどの材料として使用します。 | |||||||||||||||
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製材は、一本の丸太を分解して、どんどん切り離していきます。いわば、引き算の製造業です。100年も生きていたら、大なり小なりケガはしていますし、クセも持っています。一本ごとの個性、持ち味を見極めて、木材の品質を損なわない事が大切です。ここが、製材所の腕の見せ所。この製材の面白さ、奥深さを体感してもらえるように、吉野中央木材では月1回に「ほまれきっさ」という工場見学イベントを開催しています。来月は10月18日(土)に行います。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。詳しくは、当社ホームページをご覧ください。 ほまれきっさ@吉野貯木 | |||||||||||||||
●<いしばし・てるいち> 吉野杉・吉野桧の製造加工販売「吉野中央木材」3代目(いちおう専務)。杉歴8年。杉マスターを目指し奮闘中! 吉野中央木材ホームページ: http://www.homarewood.co.jp ブログ「吉野木材修行日記」: http://homarewood.exblog.jp/もよろしく!ほぼ毎日更新中です。 月刊杉web単行本『吉野杉のハラオシをしよう!』: http://www.m-sugi.com/books/books_ishibashi.htm 月刊杉web単行本『吉野杉のハラオシをしよう!2』: http://www.m-sugi.com/books/books_ishibashi2.htm |
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