連載
  杉で仕掛ける/第50回
文/写真 海野洋光
   
 
とうとう、50回になった。途中、途中、休んでしまったけど・・・。 「杉で仕掛ける」日本中に杉マニアや杉ファンを作るためには、どうすれば良いか?日夜試行錯誤している。この連載は、「杉で仕掛ける」だけど、別に杉で仕掛けなくても杉仲間は、どんどん増えていく。
   
  でも一番確実なのは、自分の足で動いて、自分の言葉で、杉について話すことだった。 簡単なようで、なかなか実行にできない。 杉ダラの南雲さんや若杉さん、千代田さんは、掛け値なしに杉ファンを作り出している。そのエネルギーは、杉を実際に生業にしている人も驚くほどのバイタリティだ。どこからそんな力がでるのだろう??考えてみた。 杉の持つエネルギーと言い換えるどうだろうか?「杉だからここまでやれた?」いやちょっと違うような気がする。
   
  杉には、日本人のDNAが備わっている。これも違うような気がする。現に杉デザインに見せられた人は、日本人だけでない。世界中に杉の良さが伝わりつつある。 杉が「身近な素材だ」と言うこと。確かに杉は、身近な素材ではあるが、他の素材もあるし、杉だけ特別な素材ではない。
   
  そろそろ、みんな気づき始めている。なぜ、杉なのか?
   
  冒頭で杉を好きになる人を作るには、「足で稼ぐしかない」と書いた。動けば動くほど仲間が増える。その絆も深くなる。ひとつのことに熱中して大きな動きになったときに誰かが助けてくれる。自分では、とてもできなかったことが、いともたやすくできてしまう。杉ダラでワイワイ動いていた自分が、いつの間にか行政の人と一緒になって大きな杉プロジェクトに加わったり、発案したり、普段は、会うこともできないようなえらい人の前で杉の話を語ったり、業界の人のお手伝いをしているうちにまったく違うビジネスに繋がったり、杉とはまったく関係ないのに本業のサポートしてもらったり・・・。数えれば切がない。
   
  なぜだろう?自分の足で動いてみると良く分かる。動けば動くほど同じ考えを持った人が大勢いることを・・・。動くほどエネルギーが出てくる。このエネルギーは、どうも、動かないと発電できないようだ。
   
 
   
  8月23日 岩手県野田村に着いた。2年前は、まったく、自分には関係のないこの町にもう、2回も、訪れているノダ。自分でも不思議でならない。きっかけは、杉コレの抱っこのイスだ。一回目は、2012年3月にこのイスを届けにやってきた。そのときに多くの仲間がいることを感じた。またここに行かなければと勝手に思い始めている自分がいた。
   
 
   
  そして、2度目の野田村では、へべすジュースを実演販売する自分。何か、滑稽でならない、へべすジュースなんて飲んだことのない自分が、へべすジュースを野田村の人の前で実際に作って飲ませるのだ。(もちろん、黄金の比率を見つけ美味しいジュースです)とにかく、誰もが「美味い!」と言ってくれるへべすジュースをみんなに味わってもらう。正直、実演販売の経験などない。私は、建設会社なのだから、当然と言えば、当然。でも、簡単に美味しいジュースはできる。気持ちをこめて!!
   
 
  動いて、動いて相手の心を掴むことも大切なのだが、もうひとつ大切なことがあります。 8月7日に野田村の役場前にひまわりの花が咲いていました。このひまわりは、昨年、3月に訪れたときに日向市の和田さんが野田村の明内さんに送ったひまわりの種の2代目でした。23日の夏祭りには、枯れてしまう。と写真を届けてくれました。
     
 
   
  宮崎の仲間もやります!杉で作ったみやざき犬にノンちゃんとひまわりです。 相手を思いやる心が杉仲間にあるんです。
   
   
   
   
  ●<うみの・ひろみつ>木材コンシェルジュ
ほぼ、毎日更新しています。ブログ「海杉 木材コンシェルジュ」 http://blog.goo.ne.jp/umisugi/
2009年3月31日をもって、日向木の芽会 を卒業しました。
海野建設株式会社 代表取締役 / HN :海杉
月刊杉web単行本『杉で仕掛ける』:http://www.m-sugi.com/books/books_umi.htm
月刊杉web単行本『杉で仕掛ける2』:http://www.m-sugi.com/books/books_umi2.htm
   
 
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