特集 天草高浜フィールドワーク2013
  原稿
文/ 森 信行
     
 
 
  天草の森商事の代表取締役の森信行と申します。天草支部を開設させていただき3年目になりましたが、何ら活動も起こせず、妄想だけの活動になっており、ご迷惑をおかけいたしております。
   
  参照:月刊杉72号「祝 スギダラ天草支部設立!〜森支部長 就任記念インタビュー〜」/千代田健一・森信行
http://www.m-sugi.com/72/m-sugi_72_special03.htm
   
  3回目となる高浜フィールドワークが熊本県天草で今年の7月に開催されました。藤原先生や研究室の皆さん、スギダラのメンバーの方にもたくさん参加して頂き、高浜がにぎわいました。ありがとうございました。
   
  さて、今回の高浜フィールドワークにあたり地元住民の方たちの関心のなさをあらためて痛感しました。関心があっても、馬の耳に念仏状態。よそ者や新しい考え方に対する受け入れが整っていない、確かにいいものか悪いものか判断してからじゃないと進められないし受け入れられない。今年で3回目を迎えても、地元住民の参加者が少なく、関心を示さないのはなぜだろうか。普及活動を進められなかったのが一番の原因かもしれませんが、これではますます、限界集落に近づいていくばかりです。住民はこれからをどう考えていくのだろうか?何もしなくても、マイペースで衣食住の生活は成り立つ。果たして、これからの生き方に新しい考え、情報は必要なのだろうか?
   
  今回で3回目の高浜フィールドワークに参加して、高浜の良さを改めて認識し、これからの高浜を考える中で、以下のことを紐解いていく必要があると感じました。
   
  (1) 高浜住民の方たちは今何を考えているのか?将来のことをどう考えているのか?
  (2) 10年後・20年後の未来の高浜をどう思い描くか?
  (3) その未来像に到達するために今何をすべきか?
   
  高浜に住む一住民として、不安な高浜を想像しています。これは、日本全国過疎化した地域にみられる現象なのかなとも思いますが、いかがなものでしょうか? 
   
 
   
  弊社森商事の取り組みを少し紹介させていただきます。
昭和22年に法人化し、森商事有限会社が高浜に誕生しました。それまでは個人事業として油屋、塩屋、酒屋、米屋等の商売をやりながら、製材所、瓦工場、ブロック工場、生コン工場、コンクリート2次製品工場などを行ってきました。ピーク時の社員数は100人くらい。今は10人で、国産の木材を使用し木育活動を通じながら木製家具の製造をしています。
   
  弊社のスローガンは、『お客さまに喜んで頂ける製品を楽しく作りましょう』。社員一丸となって、楽しく木製品の製造・販売を行っています。
   
  弊社では木製品の普及活動の取り組みとして、『森の宝物づくり』という木育ワークショップを行っています。荒削りのスプーン、フォーク、箸などをサンドペーパーだけで削り、仕上げる、自分だけの宝物を作るという作業です。柔らかいのが欠点の杉をサンドペーパーだけで簡単に自分で磨けるところが特徴です。現在まで、3年半で7000人程度の参加者がありました。
   
  また、9月8日〜9月28日の期間、台湾のデザイン展に出展します。ものづくりの大切さ、木材の普及活動を海外へPRしてきます。応援どうぞよろしくお願いいたします。
   
   
 
 
  森商事の木育活動の取り組み例。今年の夏、福岡で子供たちの遊べるスペースを提案しました。福岡市天神のショッピングセンター「イムズ」にて(7月20日〜8月25日)
 
 
  福岡市西新のショッピングセンター「プラリバ」にて(8月1日〜9月1日)
   
   
   
   
   
   
  ●<もり・のぶゆき> (有)森商事 代表取締役。熊本県天草 高浜町で製材・オーダー家具製造、販売を営む。
日本スギダラケ倶楽部 天草支部長
   
 
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