連載
  吉野杉をハラオシしよう!〜“駆け出し”専務の修行日記〜第59回
文/写真  石橋輝一
鍛え系杉連載。さぁ、吉野中央3代目と一緒に勉強だ!
 
 

吉野貯木に遊びにきませんか。

月刊杉81号でお知らせした"吉野と暮らす会"主催の「暮らしの道具デザインコンペ」。2012年10月24日に応募を締め切りさせて頂きました。

たくさんのご応募、本当にありがとうございます。
木使いへの工夫と愛情を感じる、素敵なアイデアが目白押しです。

今後、一次審査を経て、最終審査に進む数点を試作し、2012年12月16日の最終審査・表彰式にてお披露目されます。この式典を「吉野貯木(よしのちょぼく)」全体を会場に見立てて、開催することが決定しました。

吉野貯木とは、昭和14年にできた日本初の木材工業団地で、現在でも三十数社の製材所、木材関連工場、原木市場が軒を並べていて、町中が木の香りで包まれています。当社、吉野中央木材の製材所もここにあります。

 

吉野貯木は近鉄電車・吉野線の吉野神宮駅のふもとに位置しており、鉄道による貨物輸送がメインであった昭和20年代は、貯木団地内に引込線が引かれ、貨車が製材所の間を縫うようにして走っていたそうです。

 

この吉野貯木を舞台に、12月16日は最終審査・表彰式に加えて、フォーラムやパネルディスカッションを開催します。さらに盛りだくさんの企画をただいま調整中です。

今回のコンペの趣旨である「木の道具で、暮らしを豊かにしよう」を実践するため、木工教室を開催し、暮らしに役立つ木の道具をみんなで作ります。

そして、「木の道具でつくった食べ物を、木の道具でいただくと、とても美味しい」という事で、フードコートのような屋台村をできないか、検討しています。

吉野で実際に使われている「暮らしの中の木の道具」、「仕事で使う木の道具」などの展示会も行う予定です。

前日の12月15日には、「吉野貯木まちあるき」を開催します。
15日は土曜日なので、多くの工場が稼働しています。ぜひ吉野貯木の中を歩いて下さい。製材機のとどろく音、立ち込める木の香り、木に触れて、職人さんの話を聞いて、木の町・吉野を五感で体験して頂きたいと思います。

15日の夜は、前夜祭も開催します。師走の吉野の夜、盛り上がりましょう!

詳細は決定し次第、ホームページフェイスブック等で随時発表させて頂きます。

ぜひ吉野貯木に遊びに来てくださいね。ヨロスギお願い申し上げます!

つづく

 
  かつての吉野貯木。吉野川の上流で伐り出された原木丸太は、川の流れを利用して、吉野貯木まで運ばれました。写真は貯木池です。木を貯めるから、貯木なのです。原木丸太の輸送がトラックに変わると、貯木池は埋め立てられ、現在は製材所になっています。
 
  吉野川の対岸から、吉野貯木を望む。
 
  吉野川に架かる鉄橋を渡ると、吉野貯木です。左に工場群が見えています。
 
  道の両側の製材所が立ち並びます。
   
  製材所の中。帯ノコ盤で製材をしています。左がハラオシさん、右がハナトリさん。   吉野貯木では道沿いの至る所に、原木丸太が積まれているのが見えます。
 
  吉野貯木の中にある製品市場。吉野材センター。
 
  木造の倉庫。現役で活躍しています。吉野貯木には、木造の工場や倉庫が数多くあります。
 
  かつての吉野貯木。貨車の引込線が見えます。
 
  木材が積まれた貨車で遊ぶ子供たち。
 
  吉野川にかかる鉄橋。現代とまったく同じ姿です。
   
   
   
   
  ●<いしばし・てるいち> 吉野杉・吉野桧の製造加工販売「吉野中央木材」3代目(いちおう専務)。杉歴5年。杉マスターを目指し奮闘中!
吉野中央木材ホームページ: http://www.homarewood.co.jp
ブログ「吉野木材修行日記」: http://blogs.yahoo.co.jp/teruhomarewoodもよろしく!ほぼ毎日更新中です。

『吉野杉のハラオシをしよう!』web単行本: http://www.m-sugi.com/books/books_ishibashi.htm
   
 
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