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今回は、1月26日に鞄燗c洋行本社ビルで行われました。審査弥良来杉 腕試しコンペの受賞作品を紹介します。 |
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審査会場:内田洋行 2F CANVAS | ||||||||||||||||
−はじめに、武田審査委員長に総評をお願いします。 武田−主催者にとって初めてのコンペであり、マイナーなテーマでもあったので、どの程度の応募があるのか不安でした。ところが蓋を開けて見ると104名エントリーと58作品という大勢の方々のご応募をいただき、作品も前向きで見応えのあるものが数多く、楽しい審査となりました。審査委員長として、ご参加くださった皆さまに、心から感謝申しあげます。作品の傾向としては、椅子や手すりなど生活に身近なもの、ブロック塀や雨樋など建材的なもの、ボラードやコーンなど道路施設的なもの、バス停やパーゴラなど建築的なもの、擁壁の化粧や広場の舗装などランドスケープ的なもの、などなど、バラエティに富んでかつ実に魅力的な内容でした。A3サイズの紙一枚に込められた皆さまの個性溢れる表現と、プレゼンテーション力の高さも印象的でした。このコンペにより、外部でも安心して使える弥良来杉の認知と普及に少しでも貢献出来たなら幸いです。最後に、審査会場をご提供いただき、杉にも深いご理解をいただいている内田洋行様に御礼申しあげます。 −ありがとうございます。それでは、グランプリの発表です。じゃーん ※それぞれの画像をクリックすると拡大します。 |
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作品【弥良来なフットコミュニティ】吉松宏樹さん |
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−では、吉松さん。この作品のコンセプトをお聞かせください。 吉松−衰退化が問題視されている商店街を対象に弥良来杉を使用したコミュニティスペースを設置することで、都市にはない魅力を提供する。それにより再び人々を呼び込み、商店街の賑わいあコミュニティと共に木材の素材性を回復することを意図としました。 −グランプリ作品に対しまして武田審査委員長からの講評をお願いします。 武田−グランプリは、吉松さんのフットバスの提案でした。湯槽から島状の腰掛けや周辺の舗装まで、惜しげもなく杉材が使われた、ほとんどランドスケープデザインと言っても良いほどのコミュニティスペースです。主催者から『実現可能な案』との評価も受けています。ここだったら、お年寄りから子供まで心優しく会話を楽しみながら、ゆっくりと時間が過ごせることでしょう。図面の表現力も参加作品の中で特に秀逸なものでした。 −それでは、各賞を発表と受賞者と審査員からの作品に対してのコメントをお願いします。 宮崎ミロク賞 |
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作品【raincle chain(レインクルチェーン)】Art of Life工藤建治さん |
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工藤−史上最強の国産材!と謳われる弥良来杉を雨樋とすることで、その能力を理解していただけるのではないかと考えた。絶えず揺れながら、雨水を下に伝える鎖樋のイメージをモチーフにしたことで、雨を楽しみ、美的で詩的な商品となるのではないでしょうか。 海野−工藤健治さんの作品は、どの建築家も腐ることを恐れて使用できなかった木製鎖樋に挑戦している。建築現場の端材を使用し、雨を優美に見せたいという。あえて木製である必要はないが、プラスチックへの代用を示唆する未来志向の作品です。 内田洋行賞 |
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作品【弥良来杉郵便受け】杉山英知さん |
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杉山−家のもう一つの顔である郵便受け。金属の味気ない物が多く、手入れも行き届いてなく多くの郵便受けが錆などで見るも無惨な状況である。弥良来杉郵便受けを利用し、時間とともに経年変化の楽しめる、ぬくもりのある郵便受けの提案しています。 若杉−杉の普及や、拡大を考えるとつい、土木や建築を考えがちだ、しかし我々の生活には当時は沢山の杉があった。杉山さんの作品は、小さな郵便受けという存在が景観、住まい手と配達する人を杉で結ぶデザインとして、魅力に満ちあふれている。 建築知識ビルダーズ賞 |
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作品 【弥良来バス停留所】江口智行さん |
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江口−大半のバス停は既製ユニットが用いられています。そのためどの都市を訪れても同じバス停を見かけ、特色のない同じような光景が繰り返されているように感じます。もっとその土地ならではのバス停があっても良いのではないかと思い、弥良来杉を用いたのんびり座り、コミュニティスペースにもなりそうなバス停を考えました。 |
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作品【ベンチ × 駐車場】江口智行さん |
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−江口さんは、建築知識ビルダーズ賞とW受賞です。 江口−街を見回してみると自転車が乱雑に置かれている状況を見ることが少なくありません。それだけで、きれいな街という印象は失われてしまいます。そこで駐輪機能を備えたベンチを考えました。既製品にはない洗練されたエクステリアとして弥良来杉でつくられたベンチによってきれいな街づくりの一歩につながればと思っています。 中川−この作品「ベンチ×駐輪場」は日常生活で、自転車と人とのコミュニティの場を、木材を使い、和を奏でるツールとして活用できるのでないかと思いました。全高の低さが行きかう人々の垣根をなくし挨拶を交わす、人間味のある町にふさわしい作品になるのではないでしょうか。 審査員特別賞(審査委員長 武田光史) |
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作品【環境に優しいミラクル・トイレ】宮園勝さん |
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宮園−『ミラクルトイレ』とは、安心安全でエコな国産材「弥良来杉」で囲われた、水を使わずにオガ屑のなかの微生物の力で糞尿を処理する「バイオトイレ」のこと。山林地域や下水道の通っていない地域、災害時の仮設トイレとしての利用が期待される、水を汚さず、環境に優しい、人に安心な、光と影のミラクル・ボックスです。 武田−宮園勝さんの作品はバイオトイレの建築的な提案でした。製材所で乾燥するために積み上げられた板材ように、壁が作られています。山から来た杉が、おが屑から木材まで余すところなく利用・蓄積されて最後は肥料などとして山に帰す、そんな環境循環型社会の構築とカーボンオフセットの提案でもあります。しかし、そんなクソ真面目な話以上に、こんな木の香りのする風通しの良いトイレで気持ちよく用を足してみたい、と思いたくなる素敵な建物でした。 −ありがとうございます。それでは、惜しくも入賞こそしませんでしたが、一次選考通過者の作品をご覧ください。※それぞれの画像をクリックすると拡大します。 |
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●<うみの・ひろみつ>木材コンシェルジュ ほぼ、毎日更新しています。ブログ「海杉 木材コンシェルジュ」 http://blog.goo.ne.jp/umisugi/ 2009年3月31日をもって、日向木の芽会 を卒業しました。 海野建設株式会社 代表取締役 / HN :海杉 『杉で仕掛ける』web単行本:http://www.m-sugi.com/books/books_umi.htm |
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