特集 杉コレ in 都城

 
杉コレと宮崎県木青連
文/森 将彰
 
 

 

 第1回日向市、第2回宮崎市に続き、今回都城市にて杉コレクションが開催されました。
全国より約200作品のエントリーがあり、その後の1次審査に100作品の応募を頂き、
1次審査を通過した10作品を実際制作し展示を致しました。10月20日・21日の両日に、
約1万人の方々に作品を見ていただくことができ、大成功に終えることができたと思います。『こりゃスギェ〜!』が効きました。

 

鉄結

 

イベント当日朝の会場入り口。

 

 さて私達の住む宮崎県は、豊富な木材資源スギに恵まれ、またそれらスギを加工する工場も多数存在し、スギの生産県としては他に引けをとらないと考えております。しかし、全国的にスギをみてみると、秋田や吉野の名前は挙がりますが宮崎の名前はあまり聞こえてこないのが現状です。宮崎が、首都圏から遠く離れているからでしょうか。県内でも、 杉素材生産量16年連続日本一という事をご存知でない方も多いと思います。あまりにも身近にスギがあり過ぎて、意識されてないのも事実かもしれません。宮崎県木材青壮年連合会でも、親子木工教室をはじめとする地道なPR活動を続けてまいりました。が、何か足りない、より多くの人に宮崎のスギを知っていただきたい!というのが、杉コレの始まりではないでしょうか。スギは比較的軟らかく加工しやすいが、材木屋の頭は非常に固い、ということを今回の杉コレ in 都城で痛切に感じました。

 今回の杉コレ in 都城も、以前の2回同様、内藤先生、南雲先生の強力なご指導のもと全国のプロデザイナーをはじめ、多くの学生の方々より、多数の作品を応募していただきました。1次審査の100作品を見せていただきましたが(模型・プレゼンボード共に)
入賞作品10点はもとより、その他の作品も私達では考えつかない作品ばかりで感動させていただきました。応募頂いたデザイナーや学生の皆さんが、実際みやざきのスギを使って図面に作品を書いていただけたら、そこから新たな需要が生まれることも十分に考えられます。都城において杉コレが初めて開催された訳ですが、来場して、見て、触れて、遊んでくれた子供達の笑顔も印象的でしたが、スギを使った作品をエンドユーザーである市民の皆さんにお見せできたのは、非常に意義あるイベントではなかったかと思います。何せ、このような企画がスギのメッカ都城で開かれるとは誰も想像できなかったのでは、と考えたのは私ひとりではないような気がします。ご当地都城の木青会の同志が、久しぶりに熱く萌えたコレクションであったと思います。日本全国どこにでもある杉を題材にした『杉コレクション』が、ここ宮崎から発信され、数は少ないかも知れないけれども日本全国スギダラケのFanを一人でも増やせる起爆剤になれれば、と思います。

 

鉄結

 

表彰式に臨む審査員の皆さんと司会をお願いしたWCのお二人。皆さんありがとうございました。
左から若杉浩一(WC)、有馬孝禮 審査副委員長、内藤廣 審査委員長、南雲勝志 審査員、長峯誠 審査員(都城市長)、寺川仁 審査員、日常和孝 審査員、鈴木崇彦 審査員、森将彰 審査員(筆者)、千代田健一(WC)

 

 タウンミーティングからお世話になりました南雲先生をはじめ、WCの若杉さん千代田さん、スギダラ宮ダラの皆様には大変お世話になりました。この場をお借りして、改めて感謝と御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。加えて、杉野三方さんにも、雑誌『コンフォルト』に記事を執筆いただいた事に深く感謝と御礼を申し上げます。
     やっぱり『スギをどげんかせんといかん!!』ということでしょうか。

 

鉄結

 

会場を慌ただしく走る筆者。


  ●<もり・まさあき>
宮崎県木材青壮年会連合会 平成19年度会長

 


   
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