草木と過ごすにはもってこいの季節というのに、人間の私は慌ただしくしていて、杉苗をかえりみることなく庭におきっぱなしにしていたのでした。一度は寒くなりましたが、平年より暖かい秋のはじまりです。そのせいもあるのでしょうか、ある日、ひさしぶりに杉苗ちゃんをゆっくり見たら、なんと虫に喰われたように葉っぱ(針葉ですね)が一部なくなっているのです。
たくさん苗が育って、育ちすぎたらどうしよう、などとお気楽な心配をしていたのに、もう育てていくことができないかもしれない・・・。こんなことなら読者プレゼントで二苗ずつなんて渡さなかったらよかった、サイレントオフィスにもいくらでもあげるよ、なんていったけど...、などとさもしいことが頭をよぎります。
でも、虫なんでしょうか。とすると、どんな虫が食べたのでしょうか。どきどきしながら葉の裏を見ても虫はいません。もしかして、数日暖かくて乾燥していたというのに水やりもしていなかったので、そのせいもあるのかもしれません。自責の念にかられながら、水をたっぷりあげて、日陰におきました。
「お願いします、これにめげずに新しい芽を出しておくれ」
あぁ、杉苗ちゃんの行く末は如何に。
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