特集 いよいよ迫った 日南飫肥杉大作戦
  日南レポート
文/ 堂元洋子
 
月刊杉へ初めて寄稿させていただきます、堂元です。
初めてですので、まずは自己紹介をさせてください。
   
  私は(株)内田洋行に入社して4年目、若杉親分率いるプロダクトデザインチーム、テクニカルデザインセンター(東京都江東区)に所属しています。仕事の内容としてはオフィス家具のデザイン、その周辺。チームのみんなに助けられつつ、日々、文字通り、七転八倒しております。
  デザイン、その周辺、が仕事なもので、業際活動として、この月刊杉のWEB編集も担当しています。20号から携わっているので、早いものでもう2年半。編集を始めた当時は、編集ソフトを見たことすらなかったので、20号近辺で編集上、おかしなところが多々あると思います。すべて私の不徳の致すところです。ご容赦ください。そして、最近でも、おかしなところがあるかと思います。そっとお知らせください、こっそり修正しておきます。みなさんのご協力あっての月刊杉です、今後ともどうぞよろしくお願いします。
   
  ということで本題です。
   
  特集で河野さんから紹介のあった、にちなんにちなんだ飫肥杉商品開発 -obisugi design-。日南市役所・日南のものづくりチーム「日南飫肥杉デザイン会」・ナグモデザイン事務所・内田洋行、つまり行政・ものづくりの現場・デザイン事務所・企業、さらに地域(日南)と東京組が共同で、飫肥杉を使った家具の開発を進めていて、そろそろデザインがフィックス、家具の試作が完成、プロモーションツールとしてのカタログ作成、という段階になって、日南へ行くことになりました。カタログ撮影のロケのサポートです。
   
  それまで、月刊杉を編集してきたこともあり、日南での登場人物や場所、関係性を大まかに把握していました。一方的に日南の方々の顔と名前を知っています。そこへ、待ちに待った初めての日南入りのチャンス。行くしかないでしょう。意気込んで日南入りしました。
   
  9月14日から2泊3日。カタログ撮影ロケ、敢行メンバーは現地組、日南市役所の河野さん、東京から、カメラマンの大野さん/熊谷さん(シーン)、出水さん(ナグモデザイン事務所)、坂本さん/堂元(内田洋行)の以上の6名。
飫肥杉の家具を、飫肥杉の育った風景といっしょに撮るというコンセプトだったため、日南の名所各地でロケを決行しました。写真にて説明させていただきます。
   
  まずは撮影の様子から。
   
 
  こんなふうにトラックに飫肥杉の家具を載せて、撮影場所へ向かいます。
 
  飫肥城での電源のとり方(全貌)。左上の資料館からコードを伸ばして、右手の杉林で撮影。
   
  飫肥城での電源のとり方(詳細)。穴から見える手は日南家具工芸社・池田会長。ありがとうございました!   撮影した写真を随時その場でチェック。PCの反射をふせぐため、飫肥杉家具もこんな仕様に。
   
  ここからはごはんシリーズ。オビ天。   かつおめし。
   
  いりこだしの鍋焼きうどん。おいしかった!!   屋台の撮影モチーフに出てくる、伊勢海老もいただきました!
   
  そして宴会シリーズ、1日目。小料理「けい子」にて。「日南、日南、日南だぁ〜!!!」   続く2日目。食事を終えて2軒目、スナック「縁」にて。ここでも「日南だぁ〜!!!」
   
   
  ここからは、シーンの大野さん、熊谷さんの撮った写真です。さすがはプロ、美しい。ここで撮った写真を、カタログに使用します。どの写真がカタログに掲載されるかは、カタログが完成してからのお楽しみ!ここではたくさんの写真の中から一部を、好きな写真を勝手に選んでご紹介させていただきます。
   
 
  日南市役所・議会等にて。[AHIKARA chair]
 
  武家屋敷にて。左:[SUGIKARA high-stool]、右:[SUGIKARA stool]
   
  飫肥城の杉林にて。[SUGIKARA table2410]   飫肥城の杉林にて。[ASHIKATA partition]
   
  鬼の洗濯板にて。学童用デスクとチェア、サイズは3種類。ここの撮影は平行が出なくてたいへんでした。脚の下に小石を挟んでます。   「鬼の洗濯板」と呼ばれる海岸沿いに出るには、こんな急な階段!キャーキャー言いながら、家具や機材を運びました。
   
  文化センター横の芝生にて。[SUGIKARA table945]、 [SUGIKARA table1845]、[ASHIKARA ROD armchair]、[ASHIKARA ROD stool]   商家にて。[ASHIKARA chair]
 
  夢見橋にて。この撮影のために、日南家具工芸社の池田会長、南那珂森林組合の星衛さんが駆けつけてくれました。ありがとうございます。[オビテン+]
   
  ここからは日南のスナップ写真。青果市場にて。   油津商店街にて。
   
  日南の母、けい子さん。また会いに行きます。   飫肥城に観光に来られていた方々。
   
  日南家具工芸社の池田会長。すごい力こぶ!   撮影ロケチームの河野さん。日南の方々のスナップが撮れたのも、河野さんのあたたかい人柄のおかげです。
   
 
   
 

日南では本当にたくさんの方にあたたかいお力添えをいただきました。

   
  日南家具工芸社の池田会長、南那珂森林組合の星衛さん、蛯原林業の蛯原さん、日南市役所の松山さんをはじめ、職員の方々。お仕事があるにもかかわらず、被写体として、撮影サポートとして、梱包作業にまで参加してくれました。そして夜には2日に渡って食事会、飲み会に駆けつけてくれました。熱い飫肥杉話がロケを盛り上げました。
夢見橋で屋台の撮影をする際に、小料理「けい子」さんより、グラスを借りました。食材の下ごしらえもしていただきました。さらに、「大変でしょ、座ってお茶でも飲んで、休憩していって」と。
すべてがこんな感じなのです。
   
  今回の撮影ロケチームのうち、出水さん、坂本さんは製品開発にどっぷり携わっていたので、日南には何度も足を運んでいます。カメラマンチームも、実際のロケの前に撮影場所の視察に来ていて、2回目でした。初めての日南は私だけ。でも、帰ってきた!と思った。いつもオフィスで顔を合わせる坂本さんも、まるで日南の住人のような顔をしていた。
   
  日南は気持ちがいい。気候、気温、太陽、空気。それもある。
でも、なによりも日南の人が気持ちいい。
みんなが気持ちよく、大事にしてくれる。
   
  こんな感じは家族に近い。
両親、家族は私を当たり前のように大事にしてくれる。
家族はそうなんだと思った。そうやって、育った。
   
  新しく、当たり前のように大事にしてくれる人ができた。
家族にならないといけないと思った。
だから結婚した。
   
  そして今度は日南だ。
これはもう、家族になるしかないじゃないか。
   
 
   
 

企業として、これからやるべき課題はたくさんあります。
企業にいるものとして、また個人として、日南との接点をさぐりつつ大事にしていきたいと思っています。

   
  日南で育った飫肥杉を使った製品たち。
是非、日南で、その気持ちのいい環境・人たちの中で見ていただければと思います。
そして、みなさん、11月7日8日、日南でまた会いましょう。
   
   
   
   
 

●<どうもと・ひろこ>
(株)内田洋行 テクニカルデザインセンター所属
月刊杉WEB編集担当

   
 
Copyright(C) 2005 GEKKAN SUGI all rights reserved