全国植樹祭を翌日に控えた6月14日の土曜日の朝。朝食の片付けをしようと杉キッチンに立っていたら、突然ドドンと縦揺れがありました。うちの前の道路をトラックが通ると時々そんなふうに揺れるのですが、続けてドドドドドッと小刻みな揺れが徐々に激しくなって来たので「地震!地震!」と叫びました。ちょうど付けていたテレビを見ると、緊急地震速報の赤いテロップがでています。そして今度はグラグラと大きい横揺れに変わりました。急いで子供と一緒にテーブルの下に潜り込んで揺れがおさまるのを待つ間の怖かったこと。被害の様子がニュースで徐々に明らかになってきて目にする光景があまりにも凄まじいことになっていて、あらためて今回の地震の力の大きさを実感しました。被災地の方々には心からお見舞い申し上げます。
実は40年前に秋田で開催された全国植樹祭のときにも十勝沖地震が起こり、昭和天皇は出席できなかったそうです。今回は大丈夫か心配でしたが、無事両陛下共に参加することができました。それにしてもなにか地球からのメッセージとも取れるような不思議な感じがしました。
余震の心配もありましたが特に中止の連絡もなかったので、翌日は朝の6時に送迎バスが待つ旧秋田空港跡地まで車で向かいました。集合場所には、よくもこれだけ集まったなというぐらいたくさんの大型バスが並んでいました。私は68番のバスに乗り込み、係員から帽子、雨合羽、杉のスコップ、軍手、プログラムなどが入った透明の袋とIDカードとリストバンドをもらいました。貴重品とカメラ、ビデオ等以外は持ち込み禁止。両陛下がいらっしゃるとあって私服警官がたくさんいて警備も厳重です。
バスに揺られること2時間近く、全国植樹祭の会場である北秋田市合川の北欧の杜公園に到着しました。会場には300台ものバスがひしめき合って、大混雑。誘導係の人もさぞ大変だったと思います。会場に向かう前にまず「植樹」をするのですが、順番待ちの渋滞ですっかり車に酔ってしまいました。ようやくバスを降り、私たちのバスに割り当てられた区画にたどり着き、手渡された苗木を植えました。私が植えたのはオオヤマザクラでした。 |