あけましておめでとうございます。この連載も20回目を迎える事となりました。今月も奈良県吉野から元気いっぱいでお送りします!
さて、今回は「製材所の正月」の様子をご紹介したいと思います。製材所によって色々と違う部分があるかもしれませんが、当社の年末年始の様子はこんな感じです。
まず年末には大掃除を行います。
最終日のまる一日をかけた大掛かりなモノで、製材の機械、帯ノコ盤や送材車、加工の機械、モルダーなどは部品を外して、細かい所まで綺麗にしていきます。機械類の整備は製材にとって重要な事なので、念入りに手入れを行います。年に2回、正月休み前と夏休み前には、このような大掛かりなメンテナンスを施します。
倉庫内もしっかりと掃除します。
日々掃除はしているつもりですが、製材をする際に出る挽粉(ひっこ)などは知らず知らずのうちにタマっているもので、竹ぼうきで掃いても掃いても、どこからともなく湧き出てきます。掃除を始めると倉庫内はホコリが舞って、マスクが欠かせません。
原木を置いている土場も、木の皮が剥がれ落ちているので、それを綺麗にします。
木の皮は地面にへばりついているので、かなり大変で、時間がかかります。工場内、倉庫内と手分けをして掃除をしますが、いつも最後は土場にみんなが集まって、木の皮と悪戦苦闘する感じになります。
最後に正月の飾り付けを行い、お正月を迎える準備が整えます。
会社の玄関、工場や倉庫の入り口はもちろん、製材所の命である製材機などの機械類にも飾り付けをします。
すべてが完了するのは、夕方前。工場や倉庫、土場が綺麗になり、なんとも清々しい気分になります。いつもの終業時間よりもちょっと早めに仕事を終え、一年を締めくくります。
そして、年明け。元旦から三が日の間の朝晩には「お灯明」をあげます。
お飾りをしたお稲荷さん、工場の機械類のろうそくに火を灯し、新しい年の無事を祈ります。普段は大音響をたてて製材をしている工場内ですが、静まり返った中、お灯明の火が風に揺れるのを見ると、なんとも厳粛な雰囲気になり、気持ちが引き締まり、「この一年、がんばるぞ!」と気合が入ります。 |