連載

 
東京の杉を考える/第16話 「動きだスギダラトーキョー」

文/ 萩原 修

あの9坪ハウスの住人がスギダラ東京支部長に。東京から発する杉ものがたり。
 
 
 

もう秋だ。今日は、9月29日。あの暑い8月の夏がウソのようだ。
9月の『スギダラトーキョー』はいろんな動きがあった。
何から、どう整理して書いていいのか混乱している。

そう言えば、8月は、『ナグモカツシ』について書いたけど、誰からも何の反応もなかった。ちょっとさびしい。ヤケクソで、9月は、スギダラ三兄弟の次男『ワカスギコウイチ』について書こうかと思ったけど、またスベリそうなのでやめておく。

9月、3日と4日。
鳥取出身の建築家、岡村泰之さんと、若手のデザイナー3人とふたたび鳥取へ向かった。
以前に鳥取に行ったのは、3月。6ヶ月ぶりの上陸だ。上陸という表現を使いたくなるのは、鳥取空港が日本海側にあって、海から鳥取へ到着する気分になるから。もしかしたら、鳥取は、島なんじゃないかと錯覚することもある。ぼくにとっては、まだまだ異国の島のようだ。

出迎えてくれたのは、製材所サカモトの坂本さん。因州和紙の中原商店の中原さんもいっしょだ。今回の鳥取行の目的は、杉プロダクトの開発プロジェクトを立ち上げるための下見。そして、デザイナー3人に実際に鳥取の空気と人にふれてもらい、意見交換をするためだ。

結論から言えば、プロジェクトを立ち上げるまでの道のりは遠いなあという印象。鳥取が遠いように、鳥取の杉の現場とデザイナーとの間には、近付けない何かがある。お互いに
遠慮と様子見な感じで、前向きなのに突破口が見つからない。あらためて、あせらずに、できることから地道な取り組みをしていくしかないなあと思った。

もちろん、鳥取の夜は、へべれけになるまで飲んで、最後は、鳥取砂丘をみんなで走った。

9月11日。
恵比須の専門学校で、鳥取の智頭杉を使った文具を開発する授業がはじまった。
初日は、若杉浩一さんに来てもらい、スギダラの話を暑く語ってもらった。ぼく自身、スギダラって、そういうことなんだと、気づくことが多く、有意義な時間だった。
11月14日には、内田洋行で学生のプレゼンがおこなわれる予定だ。果たして、智頭杉の文具は、実現するのだろうか。

前後して、9月9日。
OZONEの期間限定の多摩産材ショールームで、中嶋材木店の中嶋さんに会った。
ようやく、東京の杉と出会うことができた。
話を聞いて、東京の杉にできることが見えてきた。
そして、10月13日(土)の多摩産材見学ツアーが決まった。
詳しくは、以下を見てください。

特別企画
「日本全国スギダラケ倶楽部&中央線デザイン倶楽部」
多摩産材見学ツアーのご案内

大都会東京にも首都圏から一時間程度の所に、
都民の生活を支えている山林資源があり、
地場産材(多摩産材)の生産地があります。
産地を訪ね、本物の天然素材を『見て・聞いて・触って』みませんか?

共催: 有限会社 中嶋材木店 http://www.gws.ne.jp/kigokoro/
  日本全国スギダラケ倶楽部 http://www.sugidara.jp/
  中央線デザイン倶楽部 http://www.chub.jp/
協力: 株式会社 木舎  

日時:10月13日(土)13:00〜19:00
集合:JR 武蔵五日市駅前(神戸屋前)

スケジュール

 
13:00 JR 武蔵五日市駅集合
  山林伐採現場見学
  (※平坦な林道を15分くらい歩きます。歩きやすい靴でお越し下さい。)
15:00 製材工場見学
16:00 意見交換会(工場横の町内公民館にて)
17:00 懇親会(近隣飲食店にて)

※参考 駅前に有料駐車場があります。(1日500円)
懇親会で飲酒される方は必ず電車で来て下さいね。 

定員:30名(申込み先着順)
参加費:懇親会飲食費として3000円

参加希望の方は、
メールで、下記の事項を明記し、10月5日までに
info@chub.jp  萩原 修までお願いします。

1、名前
2、所属
3、当日連絡可能な携帯電話

 
 

●<はぎわら・しゅう> 9坪ハウス/スミレアオイハウス住人。

 



   
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