連載

 
小さな杉暦 11月
文/写真 石田紀佳
あのスギぼっくりからとびだしたスギの種が、再びスギぼっくりを鈴生りに するまでのほんの歩みはじめの記録。
 
 

3人ほどのコアなみなさんから、杉苗ちゃんへのご心配の声をいただきました。
いただいたときには、もう大丈夫なことはわかっていたのですが、せっかく心配していただいているので、わたしも一緒に「そーなんですよー、とても心配なんです」と心配ぶっておりました。
高ぶる気持ちをおさえつつ、つぎの杉暦を見てね、とそっと心でささやいて、みなさんがほっとしてお喜びくださる様子を思い描いておりました。
それでは、まだまだ元気な杉苗ちゃんをご覧くださいませ〜 3番目の画像に注目!

 
 

11月初旬
虫喰いはそのままに枯れることなく育っています。

 

 

11月初旬喰われた杉
茶色くなった傷跡が痛々しい。

 
 

11月初旬新芽
これを見たときのうれしさったら、ありません。
こんなおチビも大きな樹とかわりなく、大人顔負けのちゃんとした新芽を出したのです。もうすっかり、スギ、ですよ。あぁー、あのみっつみっつの三つ葉から、虫喰い(なのでしょうか、いまだになぞですが)の傷をきざみながら、大人になっていくのです。いっ、いとおしい。

 

 

11月中旬杉上から
ただいま、一鉢で4杉育成中。

 

 

11月下旬上から、11下旬杉苗

 

 

新芽も大きくふさふさになりました。

 

 

売れ残り11月下旬
プレゼントで売れ残った黄色い鉢の子にも新芽。



  ひのき編
 

杉ばかりにうつつを抜かしているわけではありません。ひのきちゃんも同じように育てていますよ。
こちらもすっかりひのきらしくなって、葉っぱの裏はちゃんと白いのでした。ひのきってぺったんこぶりがたまらないですね。

 

 

11月中旬ひのき

 

 

11月中旬ひのき葉裏

  お知らせ:12月の杉苗ちゃんは1月とまとめて次号に掲載いたします。


  ●<いしだ・のりか>フリーランスキュレ−タ−
1965年京都生まれ、金沢にて小学2年時まで杉の校舎で杉の机と椅子に触れる。
「人と自然とものづくり」をキーワードに「手仕事」を執筆や展覧会企画などで紹介。
 
 


   
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