連載

 
スギダラな人びと探訪/第15回
文/写真 千代田健一

杉を愛してやまない人びとを、日本各地に訪ねます。どんな杉好きが待ち受けているでしょう。

 
 

スギダラ王生誕50周年記念サプライズパーティ

今年は本当にイベントが多くって、私のこのコーナー「スギダラな人々探訪」も話題に事欠かないのですが、あまりにもイベントや訪問客が多すぎて、レポートし切れません。
特に9月は杉王こと南雲さんが生誕50周年を迎えるという大きな節目もありました。

ナグモ事務所の蒔田さんがサプライズパーティをやりたいと話を持ちかけてくれたのが、南雲さんの誕生日のちょうど一月前くらいでした。何と思いやりのある素晴らしいスタッフなのでしょう! その話を聞き、当然ながらウチダラ洋行の面々でも全面的にバックアップすることにしました。早速、一度打ち合わせやろうという時に宮崎からミヤダラのヨシダケ先生と春美さんが東京にいらっしゃることになってたので、歓迎会兼ねて「志村や」に集合しました。前回の「スギダラな人々探訪 14回」でヨシダケさん、春美さんの来訪レポートをしましたが、実はその時に既に例のビデオレターの打ち合わせも済ませていたのでした。この用意周到さがたまんないでしょ?

蒔田さんの希望もあり、パーティ会場は慣れ親しんだ事務所でとのことでしたから、いろいろ苦労がありました。スペース的な問題もさることながら、一番苦労したのが、当日南雲さんをどうやって事務所から一旦追い出し、準備が出来た後に戻って来させるか・・・その重責を担ったのが、スギダラ次男坊の若杉さん。うまく、仕事の打ち合わせに誘い出すことに成功!・・・と、思ったら、シナリオでは南雲さん不在の事務所でパーティの準備をする予定だった蒔田さんをその打合せに同行させてしまったのでした。これは当日に起きたアクシデントで関係者の多くが肝を冷やしました。それと南雲さんを誘い出して打ち合わせをしたはいいけど、ボクも若杉さんも南雲さんより先にナグモ事務所に到着せねばなりません。
これにはやはりご家族の協力が不可欠でした。例年、事務所の近くでお食事会をされているとのことだったので、事務所で待ち合わせというのは問題なかったのですが、南雲さんの帰還を遅延させるため、お嬢さんのあんずさんに一役買ってもらいました。電話で呼び出してもらい新宿で足止めして、何とか先回りすることに成功! 参加者一同、手に汗を握る攻防でした。

    そんなこととは露知らず、南雲さんはご家族が待っているであろう事務所にのんきに帰ってきたのでした。
ドアを開けた瞬間のあまりに驚いた顔・・・驚いたというより、何が何だかわかんないって顔でした。
入口付近で待ち構えていた十数名だけでなく、事務所の奥を覗くと溢れんばかりの人が!
普通に考えたら10人くらい集まるのがやっとかな?と思えるスペースにご家族を含め、南雲さんを慕うスギダラのメンバーや仕事仲間が総勢50名くらい集まりました。1ヶ月間、南雲さんに気づかれないように細心の注意を払い準備を進めてきた甲斐あって、サプライズパーティは想像以上にうまくいきました!
この話、詳細を話始めるととても長いので、その時の画像とその翌日に南雲さんから参加者に宛てたお礼のメールから読み取っていただけると幸いです。

 
  何も知らずにおもむろにドアを開ける南雲さん



 
  事務所の奥の方までぎっしりです。

     
    歴代のナグモ事務所スタッフより花束の贈呈

  のりすけさんが特別にオーダーした杉ロールケーキ。50本の杉クッキーを皆さんに立ててもらいました。

   
  普通にHappy Birthday to youを歌いました。アヒルのダンスはやってません。

  相変わらず司会業をやっている若千代兄弟
   
  愛しい娘達からもお祝いのメッセージを・・・

  サプライズパーティの首謀者 蒔田有美子 
感極まって・・・

 
 
 
ウチダラ洋行の社長からもらった
首飾りでご満悦の南雲さん

  というわけで、サプライズパーティは大成功でした。

 
●お礼

昨日(9月28日)の朝起きるとと何となく肩が痛く、これが50肩か〜と悲しくなってしまいました。 加えてこのところ嫌なことが続き、気が重くなっていたのでした。

夕方、何年ぶりかに内田洋行に仕事の打合せ(今考えるとここから不自然)に行こうとすると、京葉線が不通じゃないですか。やっぱりついていない。
打合せを終え、若杉さん、千代田さんが小さな乾杯をしてくれ、ありが たや、ありがたや、と思いつつ、家族と食事をするために事務所で待ち合わせをし、ドアを開けたとたん、さっき打合せをしていた二人を始め、スギダラメンバーが目の前にいるじゃないですか〜〜〜!
横を見るといつもお世話になっている面々がぞろぞろです。一体何が起こったのか理解できず心臓がバクバクでした。(身体に悪い)

いつも人を盛り上げるのは好きなんですが、盛り上げられることになれていないボクは何が起こっているのか、目の前の現実を把握できず、本当に面食らってしまいました。

美味しい食べものと飲みもの、特製スギダラケーキ、ビデオメッセージ、いただいたたくさんのプレゼント、そして楽しい企画と時間。どれもこれも素晴らしかった・・・

ミヤダラや秋田からビデオメッセージに出演していただいた皆さん(出口先生は病床からですよ!)
そして超忙しいなか、事務所に駆けつけていただいた皆さん、内田洋行のスタッフを始めパーティーの準備をしていただいた皆さん、頭が下がりました。

一ヶ月以上前から打合せをしてきた苦労話をいろいろ聞いてえらい大変だったことがじわりじわりわかって来て、じ〜〜んと感動に浸っているところです。
蒔田の企てに協力していただいたすべての方に感謝の気持ちで一杯です。いつもデザインは人だ! とか、仲間だ! とか、 感動だ! とか言ってるボクには最高の一日でした。

このお礼は簡単にはできません。
これから10年かけていいデザインをすることでお返ししたいと思っています。
本当にありがとうございました。
そして今後ともどうぞよろしくお願いします。

2006年9月29日

南雲勝志


 

盛大なる南雲勝志生誕50周年記念サプライズパーティは蒔田さんの思惑以上にうまく行き、集まったみんなでとても楽しいひと時を過ごすことができました。ビデオレターもものすごく面白くて、ネット上で公開したいくらいです。ウチダラ洋行の社長も駆けつけてくれたりで、何かえらい騒ぎになってしまいました。
まあ、何はともあれ、うまくいってよかったね、蒔田さん!

企画した人も集まった人々も素敵だし、これだけの人に集まってもらった南雲さんはやはり偉大なスギダラ王だったのでした。そんなスギぇーな大人になりたいもんです。南雲さん、誕生日おめでとうございました。(ち)


■おまけ スギダラはスギだけにあらず。

他にもレポートすべきことは多いのですが、その中でもまるで杉に関係ない会員さんをちょっとご紹介したいと思います。私事で大変恐縮なのですが、ボク、趣味で草レースやっております。時には日本全国スギダラケ倶楽部のゼッケンを付けて走ったりしています。車はROVERのミニ(現行型のBMWミニではありません)で、つい先日(10月9日)も栃木県のツインリンクもてぎサーキットで3時間耐久レースを走って参りました。
参加したチームはいつもお世話になってるミニのスペシャルショップ カーセールアオキさん(http://www.cs-aoki.com/index_2.html)のTEAM CSA。実はCSA代表のアオキさんもスギダラ会員(会員No.67)なんです。自他共に認める幽霊部員なのですが、そんなところにもスギダラの息がかかっていると言うことですね。(単にボクが出入りしてるだけなんですが・・・)
そんな繋がりもあって、ご自身のショップをスギダラにしようかとか考えてくれたりしてます。

ミニというのは見た目からは想像できないくらい乗り味はスパルタンで、カスタマイズもしやすい車なんです。内装もオーナーによって様々です。いつか内装がスギダラケのミニでレースに参加してみたいと思ってます。
そしていつかはチームスギダラの名でエントリーしてみたい・・・。その時はサーキットに杉屋台やスギダラファニチャーを持ち込んでピットもスギダラケにできたらなー・・・と妄想しております。(ち)

 
  スタート前のグリッド整列。ファーストドライバーのアオキさんとスギダラ手ぬぐいでカッコ付けている千代田。レースのレポートは・・・http://www.cs-aoki.com/061009motegi/060109motegi.htm
8月に行ったCSA主催の練習会でベストラップ賞をもらった千代田はこの耐久レースの参加権を獲得。第3走者としてドライブ。レースでもベストタイムを出し、ベストラップ賞の面目を保ちました。

 
 

レースを終えてチームのみんなと。結果はクラス優勝!・・・と言っても1台中1位でミニクラス全体では21台中14位でした。何だ、遅いじゃん!なんて思わないでね。ミニには1300ccと1000ccとあって、その中でもチューニング度合いに応じて全部で6クラスあるんです。今回は下から2番目のクラスでの参加だったので、これでもなかなかの成績なんですよ!(言い訳)




 

●<ちよだ・けんいち>インハウス・プロダクトデザイナー
株式会社内田洋行 テクニカルデザインセンター所属。 日本全国スギダラケ倶楽部 本部広報宣伝部長

 


 


   
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