祝!『森tebaco』ウッドデザイン賞 農林水産大臣賞受賞!
 

新商品開発との出会い

語り/野辺 香織

   
 
 
   
 

ウッドデザイン賞農林水産大臣賞を受賞したというご連絡をいただいた時は、あまりにも賞が大きかったので、びっくりしました。反響も大きくて、官公庁からを中心にすぐにお問い合わせをいただきました。
「受賞おめでとうございます!県のイベントや行事でも広めていきたいですね」といったことから、「どういう感じで作ったんですか?」、「購入はどこからできますか?」と言った内容まで多岐に渡りました。

日々、新商品の開発はしていきたいという気持ちはあったんですけど、日常の業務に加えてとなると、なかなかできなかったのです。どうしても自分の尺度で考えてしまうところもありました。今回のプロジェクトでは、利用者さんに仕事をしてもらう上でのデザインの可能性を広げてもらったというところが大きかったです。作り手である利用者さんの技術の度合いだけではなく、やり方も一緒に考えるようになったということです。

普段だったら、こんなのできないよねと諦めてしまうところを、このデザインをどうにかして形にするために、どうすればできるかと考えることをしました。プロの方々の”ものづくり”に対する考える深みや角度がこれまでと違うことを知り、我々側の観点を目覚めさせてもらったプロジェクトでした。

   
 
   
   
 
   
   
 

「森tebaco」は地域材を使っているのがポイントです。
川本園では丸太から製材できますので、無垢で取れるような厚物材にして乾燥機に入れます。NCルーターでカットし、手作業で磨きます。その後、UVカラー印刷し、塗装してから部材と部材を貼り付けます。全ての工程に利用者さんが関わっています。

   
 
 
丸太から製材することができるのが強み   UV印刷機も完備
   
  川本園での小物製作はノベルティ作りが主力ですが、今回のプロジェクトでできた繋がりをこれからも大事にして、お店に置いてもらえるようなオリジナル商品を作っていきたいと思っています。ノベルティは出荷したら終わりになってしまいますが、商品でしたらお店に売っているものを利用者さんが買いにいくという状況を作れるのです。「実際に買うことができるもの」作りになると、作る楽しみにつながりますし、仕事を面白く感じてもらえるんじゃないか。その商品が良ければさらに技術を向上しようと思うきっかけにもなるのではないかと思います。
   
 
   
 

今、日本セルプセンター木工部会の事務局長をやっていまして、部会のイベントを企画することもあるのですが、懇親会は大事ですね。私は宴会部長もやります!コロナも収まって密な連携が取れるようになったので、今回できた繋がりを大事にしていきたいと思っています。

   
   
   
   
   
  ●<のべ・かおり>  社会福祉法人 幸仁会 川本園
   
 
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