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JR高山線は名古屋と富山を結び、風光明媚な渓流景観が絵巻物のごとく連なりゆく日本有数の景観ルートであり、昨今では北陸新幹線も開通し、白人系インバウンドの中では伊勢から高山を経由して富山・金沢へと抜ける、この南北ルートが最近の「ゴールデンコース」なのだという。なるほど昨今は軽井沢ですらアジア系インバウンドで占められている現状の中、高山線の車内では英語、仏語、独語などがむしろ数多く聞こえてくる。 その高山に通い始めて4年になる。 たとえば「めでた」。そして「半弓」。 そんな街の玄関口である高山駅が、この度世界遺産を視野に入れつつ、新駅として改修されることとなった。 この自由通路には、もう一つの価値が与えられた。 |
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高山の伝統的建造物保存地区。保存のされ方が半端でない。むろんフェイクなんぞどこにもなく、徹底した本物の伝統建築が極めて高い水準で集約している。 | ||||||||||||||||
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改修前の高山駅。昭和モダンの瀟洒な建物であった。 | ||||||||||||||||
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高山は複数の川が流れる水の町でもある。宮川に続くこの江名子川のほとりにある「京や」さんは、キノコ汁や漬物ステーキなど絶品の郷土料理を出してくれる。しかしいくら美味いといっても、その店に9人で行って、なんと二合徳利を52本も空けるとは…。一人一升以上飲んだことになる。文字通り、体がしびれるほどに飲んだという思いはかつてないことであった…。これまで新潟や高知、宮崎など、「酒豪県」は少なからず回ったが、自分の中では高山こそがチャンピオンである…。 | ||||||||||||||||
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高山の夜を屋台が彩る。宮川の橋の上をゆるゆると渡る風景は幻想的だ。 | ||||||||||||||||
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屋台に伴って行列に参加するのは人間ばかりでない……。 | ||||||||||||||||
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設計に先立ち、高山祭を実際にじっくりと見るべきだというところから、平成26年春の「山王祭」に出向いた。ありがたいことに特別に祭半纏を着せてもらった。これを着ていると、恐縮ながらどこでもフリーパスになってしまうのだった。高山市の方々に加え、伝統工芸に造詣が深い大野栄治さん、高山を代表する大工の一人・八野明さんに直接案内してい頂いた。 |
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今年(平成28年)秋に完成した高山駅と自由通路。左側の格子に覆われたヴォリュームが駅舎本体であり、右側の大開口部のシャフトが東西自由通路だ。写真は完成式典の当日(10月1日)で、大変な人出であった。 | ||||||||||||||||
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完成した自由通路内部。飛騨地方のヒノキがふんだんに使われた木質回廊。壁面にはショーケースが埋め込まれていて、高山の屋台技術に関連する様々な装具や、それを創り出した道具などが展示されている。 | ||||||||||||||||
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圧巻は屋台の部分展示。本物の材料で素地から完成までの製作過程がグラディーションのごとく表現されている。手前にいるのが高山市の東(ひがし)部長。このプロジェクトの統括責任者である。彼の熱い想いから、この屋台展示が実現した。 |
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自由通路の設計者である内藤廣さん(中央)と展示スペースのデザイン・ディレクター南雲勝志さん(右)が、完成した展示屋台の前で職人さんらと談笑。 | ||||||||||||||||
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ショーケースの前で笑顔のナグモデザイン事務所・出水進也さん。道具を展示する金物までが伝統工芸であり、これまた形状から仕上げまで念入りに検討されてできている。担当者として苦労が絶えなかったはずだが、完成したクウォリティを見て会心の笑みである。 | ||||||||||||||||
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自由通路の完成除幕式。左から3番目に大野栄治さん、4、5番目に南雲勝志さんと内藤廣さんが揃ってテープカット。実はこの後、幕が展示屋台に引っかかってアタフタする一幕が。 |
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一般開放直後の自由通路。大変なにぎわいである。市民の関心の高さがうかがえる。 |
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完成した西口駅前広場では、出店が並んで大勢の人たちでにぎわっていた。 | ||||||||||||||||
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西口駅前広場でハイハイする赤ちゃんがいた。多分この子が広場完成初のハイハイ。 | ||||||||||||||||
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この西口広場は、住民のための機能空間という位置づけである。 |
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●<おのでら・やすし> 都市設計家 小野寺康都市設計事務所 代表 http://www.onodera.co.jp/ 月刊杉web単行本『油津(あぶらつ)木橋記』 http://www.m-sugi.com/books/books_ono.htm |
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