特集 月刊『杉』10周年記念特集
  10周年に思うこと

文/写真 内田みえ

   
 
 
 

  まさか10年も続くとは・・・。ここまで続けることが出来たのは、ただただスギダラな人々の熱い思いがあったから。改めて感謝いたします。いつもいつも、ありがとう!

 月刊『杉』のこれまでについては、昨年、100号を目前にした99号で振り返ったので、再度、読んでいただけたらうれしい。スギダラ活動の10年間も見えてくるかと思う。そして、我らが親分、南雲勝志さんの記事「10年経って見えて来たもの」も今一度、読んでみて欲しい。どんな思いからスタートし、続けてきたか、それを振り返ることで、これから向かう先が見えてくるように思える。

 奇しくも10年という節目を迎えたこの秋、南雲さんの生まれ育った南魚沼を訪ねる機会を得た。
 刈り取り間近の黄金に輝く田んぼ。根元が曲がりながらも、すっくと天に向かう力強い杉たち。背景には豊かな自然を携えた山々が連なる。初めて訪れたのに、なんだかとても懐かしい。なぜ、懐かしいのだろう? そうだ、きっと日本人の原風景なのだ。それが他者から得た心証風景だとしても、自分の目で見てきたもののように感じるのは、やはり日本人のDNAに組み込まれているからなんだ。だから、この風景はちゃんと守っていかなければいけない。みんなの原風景なんだから・・・。もしかして、スギダラ活動は、その原風景を日々の暮らしや人々の心の中に取り戻す活動なのかもしれない。そんなことを田んぼ沿いを歩きながら思った。

   
 
 

新潟県、南魚沼の里山の風景。

   
 
 

田んぼの中に、こんもり小さな杉山。

   
 
 

小さな杉山を上がってみると、そこには神社が。

   
 
 

根曲がり杉にも会えて感動。

   
 

 最後にお詫びとお願い。なかなか期日を守っての発刊が出来ず、毎度毎度申し訳ありません。言い訳ですが、年々杉活動も杉仕事も増え、編集部員もどんどん忙しくなってきていることもあり、なかなか予定通りに更新できていないことを深くお詫びすると共に寛容な心でお許しいただけたらとお願いする次第です。ダラダラとでも、全国でがんばっているスギダラな人々の思いを伝えたい、その一心でこれからも続けたいと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します。

   
   
   
   
  ●<うちだ・みえ> 編集者
インテリア雑誌の編集に携わり、03年フリーランスの編集者に。建築からインテリア、プロダクトまでさまざまな分野のデザイン、ものづくりに興味を持ち、編集・ライティングを手がけている。 
月刊杉web単行本『杉の未来』:http://www.m-sugi.com/books/books_uchida.htm
   
 
Copyright(C) 2005 GEKKAN SUGI all rights reserved