そんな人が制作からいなくなる!
どうする制作!!どうする渡辺!!!
まだまだ成長途中の上村。
彼女に足りてないものは何だろう。
やさしい性格の彼女。
お願いはできてもなかなか指示が飛ばせない。
だからこそ。リーダーになって的確な指示が出せる、
私がいない時に、目を光らせることができるようになる。
私にとっても任せられる人ができるのは、嬉しいし、ありがたいこと。
ということで、制作現場は任せなさい!!と言って応援しました。
しかーーし!しかしです。
同じ時期の裸笑庵プロジェクト進行のため、田中がほとんど制作に入れない状況となりました。
いつも5人の工房から、2人がいない状態・・・。
二倍の制作量を抱え、途方にくれましたが、
私自身も工房を預かる身!下の子が成長してるのに私も弱音など吐いてられない!!
皆が帰ってくるまでしっかり工房を守っていこう。
私自身も挑戦が始まりました。
いざ、ショールームのプロジェクトが始まると、
隣でかわいい女子大生がドリルやハンマーを慣れないながらに扱い、
みるみる壁が破壊されていき、形が出来上がっていく。
上村も、大学生の皆も、もちろん初めて携わる建築の現場。
スムーズになど進むわけは無く、必死になりながら現場を取り仕切っていました。
思えば、「ようび」初めての大きな山場、「季譜の里」さまのプロジェクトで、
上村は入社三ヶ月にして、小物すべての制作を受け持ちました。
当時は、大島夫妻と私と、上村の4人だけ。
全員から、「こんなのじゃお客様を喜ばせられん!!」
と、怒られながら、顔面蒼白になって、必死でやっていたのを思い出しました。
納期は目前なのに、一から作り直させたものもありました。
トイレから嗚咽をあげて泣く声が聞こえてきたのも、一度や二度ではありません。
そこから思えば、今回の現場では、笑顔を絶やさなかったのが印象的でした。
一緒にやっている学生もそれにつられて、落ち着いて、楽しく真剣。
追い込み作業のきつい中でも笑顔が自然とこぼれていました。
笑顔ながらに、必死さも伝わる。
これは上村の持つ性格がいい影響をもたらしているのだろうと、感心しました。
他にも上村の頑張りを見ていて、近所の土建屋の方が重機を持ち出して
手を貸してくれたり、若い子達がたくさんいるならと野菜を持ってきていただいたり、
彼女の笑顔で周りの応援団も増えていきました。
それは、同時に「ようび」の応援団にもなってくださって、本当に嬉しかったです。
私はといいますと、二人抜けた穴を埋めるのに、ガテン系でやっておりました。
木工大好き人間の私。作るのは苦にはならないのですが、
二倍の生産量は、超絶ヘビーパンチ。
部下達の成長が見えた瞬間でもあります。
何時なんどき、どんなことが待ち受けているか分からないようび、
急な差込仕事も、全て自分で受ける、皆を支える、と決めて踏ん張った数ヶ月は、
骨太工房長への道をぐっと進めてくれたように思います。
たくさんの方の応援が合って出来上がったショールーム。
オープンイベントには、多くの方々に来ていただいてとても幸せでした。
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