第三回吉野貯木まちあるき&貯木本発行
  『一日よしの杉桧課』の活躍!
文/写真 八釣直己
 
 
 

“吉野貯木まちあるきで『一日よしの杉桧課』として働いてみてはどうかな!?”
吉野町地域おこし協力隊の野口さんからこう言われたのは2月上旬のことでした。

   
 

 そもそもの始まりは、役場若手有志職員で福岡県大川市(家具のまち)に吉野木材青壮年経営者協議会の皆様と一緒に視察研修に行かせていただいたことでした。
大川市は家具のまちとして栄えていましたが、“これまでと同じことをしていてはならない”と、有志の方々が『大川維新の会』を立ち上げられました。その方々とお話をさせていただき、交流を図り、取り組みなどを勉強させていただく中で、“じゃあ吉野町はどうなんだ”という根本的な考えにたどりつきました。はっきり言ってまだまだ勉強不足です。
そういうモヤモヤした気持ちがずっと心にありました。そんなとき、野口さんからお話をいただいたのです。
まずは基本から勉強したいということで、有志職員で勉強会を行いたい旨の企画書を町長・副町長に提出させていただきました。その中で今回の『一日よしの杉桧課』としての活動はもってこいだったわけです。

   
 

 吉野町では、重点プロジェクトのひとつとして「木のまちプロジェクト」を推進しています。吉野の基幹産業である林業・製材業の活性化について、今後の施策展開を見据えて事業を実施しているところです。今回のようなイベントを通じて、吉野のことを町内の方はもちろん、日本全国、世界に向けて発信していくことが今後期待されます。
また、奈良県も『奈良の木ブランド課』を立ち上げ、主に都心部で奈良県産材のプロモーションを展開しています。吉野材のブランドプロモーションは、事業者の方々などと連携を密に図りながら、官民一体となり取り組んでいくことが重要です。今回のイベントに、奈良県庁農林部奈良の木ブランド課木材利用促進係長の北村達也氏にご参加いただいたことは大きな意味があると思います。

   
 

 先程も述べましたが、『よしの杉桧課』の意義は、基幹産業である林業・製材業の活性化が最終的な目的です。その前段階として、まず現状を知るところから、ということが今回の趣旨でした。日頃、お話をする機会が少ない製材所の方々や事業者の方々に貴重なお時間を割いていただき、熱意や誇りを直にお話いただけたことは、『よしの杉桧課』にとっては非常に貴重な体験でありました。今後この経験を最大限に活かして仕事をしていきたいと思います。

   
 

 『よしの杉桧課』は「一日」で終わりでなく、今回が「スタート」であると考えています。皆様のご理解・ご協力のもと切磋琢磨していきたいと思います。ヨロスギお願いします!

   
 
  吉野貯木まちあるきの出発式で、吉野町の北岡町長より辞令を交付される筆者。
   
 
  吉野杉の辞令書。
   
 
  出発式で挨拶中の筆者。
   
 
  よしの杉桧課のメンバーの案内で、吉野貯木をめぐりました。
   
 
  よしの杉桧課、全員集合!
   
   
   
   
  ●<やつり・なおき> 大学卒業後、『吉野杉で建てる家』の工務店で営業マンとして勤務。 退職後、吉野町役場へ。地域振興のため、日々勉強中。
   
 
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