連載

 
スギダラな人びと探訪/第8回
文/写真 千代田健一

杉を愛してやまない人びとを、日本各地に訪ねます。どんな杉好きが待ち受けているでしょう。

 
 


 前回は日本全国スギダラMAPで本部スタッフと各地区の支部長のご紹介をしました。その時、文末での私のささやきに応えてくれた方がいました! スギダラな人々探訪の記念すべき第1回でご紹介した山口さん(第1回記事参照)が、新生天竜支部の支部長を引き受けてくれる旨の連絡があったんです。
 第6回で「かみざきの人々」をご紹介した時もそうでした。誰か手伝ってくれないかなー、というつぶやきに宮崎支部の広報宣伝部長の吉武春美さんが応えてくれました。
 これですよ、コレ! 杉コレ! これだからスギダラは止められません!

 各支部も随分充実してきましたし、今後は各支部からの情報発信も兼ねたコーナーにしてゆきたいと思います。
 まあ、そもそもこのコーナーは全国のスギダラな方を訪問してご紹介するコーナーなので、わたくしめが行脚してまわった記録みたいなものだったのですが、ここしばらく宮崎にばかり出入りしているので、話題がちょっと偏り気味です。別に悪いことではないし、いずれはお伝えするのだから訪問するごとにご紹介してもいいんです。でもまあバランスもちょっとは取りたいなー、なんて思ったりもする訳です。

 実は2月17日から19日までまたまた宮崎に行っておりました。第6回で吉武さんにレポートしていただいた上崎に。前回伐採した十数本の杉を3ヶ月近くかけて葉枯らし(葉枯らしとは、伐倒した杉を枝葉をつけたままその場に一定期間放置し、葉からの水分蒸散作用によって樹幹部の乾燥を促進させること)し、今回は玉切り(伐採された木を目的に合った利用ができるように、4メートル、3メートルなど使いやすい長さに切って丸太にする作業)をしてきました。
 今回は参加したメンバーがそれぞれにゲストを連れてきてくれてスギダラの輪に入ってもらいました。その結果、某鉄道会社で駅舎等の施設の設計を担当されている柳澤さんと九州工業大学の院生岡田さん、地元のラジオでパーソナリティを務めてらっしゃる木佐貫さんの3名が即入会してくれました。

 

 それだけ今回の上崎ツアーがインパクトがあったってことですね。嬉しいですよね、こうやって仲間が増えてゆくって……。この御三方、次回のツアーにも参加する気満々のようです。やはり、一度入ると病み付きになるのです!(笑)
 それでは、上崎での出来事の詳細は本誌の「かみさき物語」に譲るとして、ここでは別のお話にしたいと思います。

 最近はかなり規模も膨らんできてリーチが届かなくなってきています。この原稿執筆時点で一般会員270名、法人会員2社という数字になっています。それもあって各地でそれぞれに独立した動きもしていただこうと思い、支部政策を進めてきたわけですが、今回は各支部がどれだけの会員をカバーしなくてはならないか? 数字をご紹介したいと思います。
 この数字を見るとスギダラな人々の勢力図がわかっていただけると思います。

 



■東京支部管轄
東京都  108名
神奈川県  22名
千葉県   15名
埼玉県   11名
栃木県    3名
群馬県    2名

■秋田支部管轄
秋田県    4名
山形県    1名
北海道    2名

■天竜支部管轄
静岡県    5名
長野県    2名
岐阜県    2名
愛知県    2名
石川県    1名
山梨県    1名


■吉野支部管轄
大阪府   11名
京都府    8名
奈良県    5名
滋賀県    4名
兵庫県    4名
三重県    2名
和歌山県   1名
鳥取県    3名
岡山県    2名
高知県    2名

■宮崎支部・秋元支部管轄
宮崎県   36名
福岡県    7名
大分県    3名
熊本県    1名
鹿児島県   1名
 

 となっております。これを見てもお分かりのようにまだまだリーチが全然届かない地域があるんです。特に北の方は圧倒的に少ないですね。ちょっとこの数字を少し紐解いて行きましょう。
 東京都在住の方が圧倒的に多いのは、これは本部が東京にあり、なおかつスギダラ3兄弟が講師として知り合った学生がかなりのウェートを占めているからです。さらに、若千代が勤めるウチダラ洋行関係者がかなりいて、東京支部長の萩原さんの怪しい(うそ!)ネットワークと、スギダラ3姉妹の素敵なネットワークで広がってるのも大きいです。合計161名もの会員さんをサポートせねばなりません。予定通り、群馬支部ができて、さらに埼玉西川杉の西川支部もできればいいバランスになるかもしれません。まあ、西川支部の支部長は決まってるようなもんだから安心ですね。ねえ、浅見さん?(本誌2号の杉特集「西川材の歴史と今後の可能性」を参照)

 次に多いのがやはり宮崎支部・秋元支部管轄ですね。秋元は宮崎県36名のうち7名です。ここは支部長の飯干さんが全て掌握されているので、会員サポートもちょっと楽かな?(笑)
 それ以外を宮崎支部管轄とすると計41名もの会員さんがいらっしゃいます。なのでここには支部長海野さん(会員No.03)の他に広報宣伝部長として吉武春美さん(会員No.118)にご尽力いただいているわけです。

 次の勢力は吉野支部(関西支部)ですね。合計42名の会員さんがいらっしゃいます。ここは、鳥取の智頭支部や高知の魚梁瀬支部ができるとカバーしやすくなるんですけどね。それにはまず、両地域、特に四国の会員さんを増やして行かねば! とにかく、吉野の山本支部長、吉野木材専務さん(吉野杉をハラオシしよう!連載中の石橋さん)と共に頑張ってください! 吉野には伐採計画部長の梶谷さんもいるしね♪

 そして、思ったより多かったのが新生天竜支部の管轄で、合計13名いらっしゃいます。活動しやすい人数かもしれません。山口支部長、ヨロスギお願いします。

 最も苦戦?しているのは、すぎっちこと菅原さん(あきた杉歳時記連載中)が支部長を務める秋田支部ですね。北海道を入れて合計7名です。これは菅原さんのせいではなく本部メンバーもなかなか訪れる機会が少ないからでもあります。しばらくは広報宣伝部長も兼任でご苦労おかけしますが、ヨロスギお願いします。

 とまあ、こんな感じなんです。どうでしょうか? 各支部の支部長さん。ご自分の責任の重さを実感していただけたでしょうか? と言うのは冗談ですが、これから支部ごとに活動してゆく時の目安にしていただければ、と思います。

 実は前回のスギダラマップにこの勢力マップも重ねてみようと思っておったのですが、なかなか集計も大変だったものですから……、ごめんなさい。

 さて、次回は珍しく関東は川崎からのレポートです。本部関連情報も結構あるのでレポートしたいと思います。ねえ、ウチダラさん?

     
     
  つづく。


 
  ●<ちよだ・けんいち>インハウス・プロダクトデザイナー
株式会社内田洋行 テクニカルデザインセンター所属。 日本全国スギダラケ倶楽部 本部広報宣伝部長
 
 
 

 


 
   
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