連載

 
杉暦 おまけ篇------「杉の友だち」
文/写真 石田紀佳
「ヒノキぼっくり」その後と、「杉ぼっくり」とんがりツノの正体
 

 
10月のおまけ

 心広いスギダラ会員から、いったいあのヒノキはどうなったんだ、との問い合わせが殺到しましたので、ヒノキぼっくりの様子をお知らせします。
私も気になってはいたのですが、なんせ杉だけで精一杯で、半年近くもヒノキぼっくりには御無沙汰していました。でもある秋晴れの日にぶらりとヒノキさんのところにいったところ……な〜んと、あの杉ぼっくりのアンテナの先に、(4号での)予言どおりの蕾がついているではありませんか!
 
 それも冠というか花輪というか、いかにも故意につけたように蕾がかわいく花びら状(ロゼッタ状ですかね)に並んでいるのです。これをみつけたときの私の驚き様というか、小躍り様を想像してみてくださいな。もうヒノキぼっくりどころではなくなったのです。それでカシャカシャとシャッターを切って、5枚しか残っていなかったフィルムがなくなりそうになって、あわててヒノキぼっくりを撮った次第です。
 あぁ、ヒノキぼっくりも育っています。彼らはつややかに光ってます。4月と5月のおまけと比べてください、茶色くなりました。
 ところで、100メートルと離れていないところでも、杉の様子に違いがあります。ぼっくりの色や形や大きさも、葉の垂れ下がり具合も、いつもの定点観測杉とは大きく異なり、単に生育場所によってできた個性だけとはいえないようです。ヒノキと一緒に育てている杉林の杉には雄花の蕾が早々とできていましたが、定点観測杉はまだまだです。

 
  10月とんがり花 ねっ、かわいいでしょ。
実物はもっとかわいい
10月雄花 雄花の蕾。あの杉花粉のもとですが、小さな兆しは可憐です。

ひのき10月 つやつやなところがとてもヒノキっぽい。
 
 
   
 

 

   
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