先月号では、まずチェーンソーを購入するにあたって「間違えやすい」点を書いたつもりです。そこから大まかに自分にあったチェーンソーをどのように選べばよいのか書きました。
さて、今月はより具体的にチェーンソーの選び方を書いてゆきます。チェーンソーはホームセンターではなく、販売店で買うのでしたね。さらに付け加えれば、安いからといってオークションで買うのはやめましょう。扱いに慣れた人ならよいのですが、初心者は危険です。この「扱いに慣れた」というのはオークションの扱いではありませんよ。チェーンソーの扱いです。
では、オークションではなく、ネットの販売店で買うのはどうか。私はこれも最初の一台であれば、あまりお勧めしません。なぜならチェンソーの調子が悪くなったときに、手間取るからです。自分ではどこがおかしいのかすらわからない、そんなときにネットで購入した販売店に聞いても、なかなかわからないのですね。近所の販売店であれば、持っていってすぐに直してくれます。「近所は高い?」。大丈夫、すぐにもとは取れます。
まず、把握することは自分が何のためにチェーンソーを買うかでした。私は、オールマイティな一台として40cc前後のチェーンソーを勧めます。でも、一口に40cc前後と言われても、実はたくさんあるんですよね。もしあなたが、ログハウスを作りたい、チェーンソーで彫刻したいというのであれば、丸太を縦に挽く必要があるので、45ccくらい、もしくはそれ以上のチェンソーが必要になります。ボランティアなどで山の手入れをしたいというのであれば、35ccくらいからそれ以上でお気に入りを見つければ良いと思います。
排気量以外にチェックする点を挙げると、重さです。ほぼ同じ排気量で見てみると、結構メーカーによって差があります。もちろん、軽い方が良いです。ある特定のブランドのチェーンソーが欲しい場合も、大は小を兼ねるとはいえ、軽いものを選ぶことをお勧めします。
ただし、軽すぎるチェーンソーは私はお勧めしません。トップハンドル型というものがあります。これは林業の世界では枝を落としたりする際に使うものです。チェーンソーで彫刻する場合は、細かい作業が出来るので重宝するものです。ですが、このトップハンドル型は軽く扱いやすいが故に、かえって危険な場合があります。このタイプは限られた用途でのみ使うべきものでしょう。
最後に私が実際に使用しているチェーンソーを書きますと、コマツゼノアG3700、G3200です。この2台以外にも持っていますが、この2台でことが足りる場合が多いです。私がコマツゼノアを使っている理由は、勤務している森林組合で販売しているからです。一番、近い。故障してもすぐに見てもらえる。これに尽きます。皆さんもこのことを念頭に入れて購入してみてください。
次回は、カタログを見て気になるチェンソーのバーや、チェーンについて書きたいと思います。
●<かじたに・てつや>吉野の山仕事師
奈良県吉野で山仕事を本業とするかたわら、チェーンソーアートを中心に「杉の木を使ってできること(出来杉計画)』に取り組む。
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